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「TIME」誌が選ぶ「Best Inventions 2022」にBMW iX Flowが選出
Thu Nov 10 02:35:00 CET 2022 プレスリリース
+++電気泳動技術により、リアルに色が変わるボディ表面がTIME誌の「Best Inventions 2022」に選出された+++将来的なインテリアおよびエクステリアへの応用の可能性 +++
ミュンヘン発:TIME誌による毎年恒例の「Best Inventions(最も優れた発明品)」リストが本日発表され、200件の画期的なイノベーションが紹介された。電気自動車、グリーンエネルギー、メタバースなどの成長分野に注目して、世界中のTIME誌の編集者や特派員の推薦、ならびにオンライン応募によって候補者が募集された。そして、「オリジナリティ」「有効性」「意欲」「インパクト」などの主要な要素に基づいて、各候補の評価が行われた。
「200件の画期的な発明(および50件の特筆すべき発明)のリストが完成しました。これには、ライフマップを作成する人工知能、空気中の過剰な炭素から作られたダイヤモンド、史上最強の望遠鏡などが含まれており、私たちの生活、仕事、遊び、そして何が可能であるかについての考え方を変えるものです」。このように、TIMEの編集者は今回のリストについて記している。
全リストの詳細はこちら:time.com/best-inventions-2022
ボタン1つでカラーチェンジ
「BMW iX Flow featuring E Ink」は、ボタン1つでボディ全体の色を変えることができるユニークな車両であり、ラスベガスで開催されたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー2022で初公開された。BMW iX Flowは、ボディ・カラーの変更やさまざまな模様の表示を可能にすることで、ドライビング・エクスペリエンスの個別化に新たな道を切り開く。
変化するボディ・カラーは、車内での快適性や車両の効率向上にも役立つ可能性がある。これには、日光の反射とそれに伴う熱エネルギーの吸収に関して、明るい色と暗い色では特性が異なることが利用される。白い表面は、黒い表面よりも日光を多く反射する。したがって、エクステリアを明るい色に変えれば、強い日光や高い外気温によって車両とパッセンジャー・コンパートメントが高温になるのを抑えることができる。逆に、寒い季節には暗いエクステリアにすることで、太陽からの熱をはるかに多く吸収できるようになる。
どちらの場合も、選択的な色の変更は、車両のエアコンに必要な冷暖房量を削減するために役立つ。これにより、電装系統で必要となるエネルギー量が抑えられ、燃料または電気の消費量が低減する。ピュアEV車の場合、天候に応じて色を変えれば、航続距離の拡大にもつながる。車内では、この技術によって、たとえばダッシュボードの過熱を抑えることも可能だ。
Eインク技術それ自体も、非常にエネルギー効率に優れている。ディスプレイやプロジェクターとは異なり、電気泳動技術では、選択した色の状態を一定に保つためのエネルギーがまったく必要ないからだ。電流が流れるのは、色が変化する短い間だけである。
何百万個もの塗装カプセルによる特注ラッピング
電気泳動方式のカラーリングは、Eインク社によって開発された技術がベースになっている(電子書籍リーダーで使用されるディスプレイが有名)。BMW iX Flow featuring E Inkの表面コーティングには、人間の毛髪の太さと同じくらいの直径のマイクロカプセルが、何百万個も組み込まれている。各マイクロカプセルには、マイナスに帯電した白色顔料と、プラスに帯電した黒色顔料が含まれている。選択した設定に応じて、電界刺激により、白または黒の顔料がマイクロカプセルの表面に集まり、ボディが希望する色調になる。