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The new BMW iX M60.
Wed Jan 05 00:01:00 CET 2022 プレスキット
本プレスキットの内容は、ドイツ国内市場向け(2022年1月時点)の仕様を基準として記載されており、その他の市場においては仕様、標準装備品、オプション設定などが異なる場合もあります。本プレスキットでは、車体寸法、エンジン出力などはBMW AG発表のデータとなるため、日本仕様とは異なる場合があります。なお、仕様は随時変更される可能性がありますので予めご了承ください。
i、X、Mの3つの世界における
最高モデル
最初からピュアEVモビリティのために設計された初のBMW Mモデルが発売されます。BMWグループは、さらにパワフルになった新技術フラッグシップの3つ目のモデル・バリエーションとなるBMW iX M60(WLTPサイクルによる複合モード電力消費:24.7~21.7kWh/100km*、同CO2排出量:0g/km)を発表しました。最高出力455kW(619ps)**、スポーツ・モードで最大トルク1,015Nm*、またはローンチ・コントロール作動時に1,100Nm*を発生、M特有のシャシー・セットアップにより、ローカル・ゼロ・エミッション・モビリティに卓越したパフォーマンス体験がもたらされます。
BMW iX M60では、徹底的に持続可能性を志向した車両コンセプトと最新のスポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)のデザイン、魅力的でダイナミックな走行特性が組み合わされています。これにより、BMW i、BMW Xモデル、BMW M GmbHの3つの世界における最高の車両が具現化されました。自動運転、操作、コネクティビティ分野などの技術的なハイライトにより、新型BMW iX M60は、先進的なラグジュアリーさ、高性能、プレミアム特性について新たな理解をもたらします。
BMW Mブランド・スタイルの電動モビリティのゴーサイン
BMW iX M60は、静止状態から100km/hまでわずか3.8秒*で加速します。M固有の電気駆動部の強力な出力特性は高負荷域まで続くため、電子的に制限された最高速度250km/hまで加速はほぼ一定です。BMW iX M60のWLTPテスト・サイクルでの航続距離は、最長566キロメートル*になります。
BMW iX M60のデビューは、50年にわたるBMW M GmbHの歴史において画期的な出来事となりました。BMW i4 M50(WLTPサイクルによる複合モード電力消費:22.5~18.0kWh/100km、同CO2排出量:0g/km)とともに、同モデルは高性能電気自動車セグメントへの参入を実現しました。タイヤスリップ・コントロール・システム(ARB)の迅速な反応や、セルフレベリング・コントロール機能を搭載し、M専用に調整された2アクスル・エア・サスペンションを含むサスペンション・システムと組み合わされた電動四輪駆動の極めて高い出力と正確な制御により、BMW Mモデルのドライビング・エクスペリエンスを伝統的に特徴づけている運動性能、俊敏性、正確性が保証されます。
* これまでの車両開発状況に基づく予測値。
** 電気駆動で最大397kW、10秒未満の一時的な出力ブーストは最大455kW。
BMW iX M60は、ピュアEVスポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)の他のモデル・バリエーションとともに、BMWグループのディンゴルフィン工場で生産されます。ワールド・プレミアの舞台となるのは、2022年1月にラスベガス(米国)で開催されるコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)です。世界的な市場導入は2022年6月に開始します。
バランスのとれた車両コンセプト、極めてスポーティな方向性
BMW iXの車両コンセプトは、高い性能特性を備えた純粋な電気駆動SAVに理想的な基盤を提供するものです。ボディ構造、ならびに設計原理、サスペンションのセットアップにより、優れた走行快適性とスポーティなハンドリング特性が兼ね備えられます。アルミニウム・スペースフレーム・コンセプトおよびルーフ、サイド、リヤ部分のカーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP)製カーボン・ケージが、剛性の向上と重量の最適化を両立させるインテリジェントな素材の組み合わせとなっています。軽量化のためのCFRPの採用については、BMW M GmbHには長い伝統があります。この非常に軽いハイテク素材は、すでに2003年に発表されたBMW M3 CSLにおいて、エンジン出力と重量との有利な関係に寄与しています。このように、BMW M GmbHは、量産自動車製造におけるCFRPの使用に関して先駆的な取り組みをしていました。BMW M GmbHの現在の数多くの高性能スポーツ・カーでは、標準装備されるカーボン・ルーフやその他のCFRP製コンポーネントがインテリジェント・ライトウェイト構造に一役買っています。
BMW iX M60のパフォーマンス、効率、航続距離は、最適化された空力特性の恩恵も受けており、スポーツ・モードでは空気抵抗係数(CD値)が0.26に達します。ボディ下に低く配置された高電圧バッテリーにより車両重心が下がり、俊敏なハンドリングとバランスのとれた前後軸荷重配分が実現しました。BMW iX M60のパフォーマンス特性は、魅力的な素早い加速だけでなく、非常にダイナミックな状況でも常に正確に制御できる卓越したコーナリング・ダイナミクスとハンドリングによっても特徴づけられています。完璧にバランスのとれた走行特性により、BMW iX M60はすべての速度域において自信と軽快さを感じさせます。さらに、物理的な限界域においても、ドライバーはBMW Mモデル特有の明快なフィードバックを得ることができます。
新しいフューチャー・モジュール・システムに基づく初のBMW M車両
BMW iX M60では、自動運転、操作、コネクティビティ、デジタル・サービス分野におけるBMWグループの新しいフューチャー・モジュール・システムの極めて先進的なテクノロジーがM特有のパフォーマンス特性と組み合わされています。これにより、競合ひしめく環境においてユニークなプレミアム・モビリティを体験できるようになりました。完全に新開発されたインテリアのアーキテクチャーもこれに貢献しており、非常に広々とした空間感覚がもたらされます。
他のモデル・バリエーションと同様にBMW iX M60は、ドライバー・アシスタント・システムや数多くのイノベーション分野に関して、BMWではかつてないほど豊富な標準装備を備えています。新世代のセンサー、新しいソフトウェア・スタック、高性能なコンピューター・プラットフォームも、中期的にレベル3の機能性を目指した自動運転および駐車機能の一貫した開発に大きな可能性をもたらします。
最新世代のiDriveディスプレイおよび操作システムにより、ドライバーと車両間の相互作用が自然な対話に拡張されます。これは、新しいBMWオペレーティング・システム8がベースになっており、新しいBMWカーブド・ディスプレイのタッチ機能と大幅に追加開発されたBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントとの音声通信に明確に焦点を当てて設計されました。リモート・ソフトウェア・アップグレードにより、新規または改良された車両機能を後から無線でインストールできるようになりました。クラウドベースのBMWマップ・システムとコントロール・ディスプレイ上の拡張現実(AR)画像を使用したナビゲーションにより、迅速かつ正確なルート計画と交通状況に合わせた完璧な案内が保証されます。BMW iXは、5G携帯電話規格によるデータ転送、およびパーソナルeSIMを使用した車両への個人用携帯電話アカウントの統合においてもパイオニアとなっています。
明確なデザイン言語、新しい空間感覚、非常に豊富な標準装備
最新SAVのパワフルなプロポーション、面構成の減少、精密にデザインされたディテールが明確なエクステリア・デザインを際立たせており、BMW iX M60に特徴的な存在感を与えています。青く塗装され、Mロゴが施されたスポーツ・ブレーキ・システムのブレーキ・キャリパー、BMW Individualチタニウム・ブロンズ・エクステリア・ライン、フロント・サイド・パネルおよび車両後部の新しいハイグロス・ブラック/チタニウム・ブロンズ仕様のMロゴが、BMW iX M60のパフォーマンス特性を明確に示しています。専用デザインのチタニウム・ブロンズ・カラーの22インチ・エアロダイナミクス・ホイールがオプションで選択できます。
高品質で革新的なデザインの広々としたインテリアは、アクティブな運転中の集中力をサポートするだけでなく、走行快適性や進歩的でラグジュアリーな歓びをもたらします。ヘッドレスト一体型のマルチ・ファンクション・シート、大型のBMWカーブド・ディスプレイ、六角形のステアリング・ホイール、アンスラサイト・カラーのルーフ・ライナーによって、さらに駆けぬける歓びが高まります。センター・トンネルがなくなったことにより、足元空間が広くなり、収納や高品質な調度品スタイルで設計されたとセンター・コンソールのためのスペースが生まれました。オプションのSUITEインテリア・デザインでは、シート、インスツルメント・パネル、センター・コンソール、ドア・トリム・パネルにナチュラル・レザーが使用され、アクセント・サーフェスと操作部がゴールド・ブロンズ仕上げになっています。選択したディスプレイ・レイアウトや有効にした「My Mode(マイモード)」に関係なく、情報ディスプレイの左側にMロゴが表示されます。
BMW iX M60の独自性は、並外れて豊富な標準装備によっても際立っています。これには、BMWライブ・コックピット・プロフェッショナル、言語やジェスチャーによる操作を可能にするBMWナチュラル・インタラクション、Bowers & Wilkinsダイヤモンド・サラウンド・システム、BMWレーザーライト、コンフォート・アクセス・システム、運転席および助手席用のアクティブ・シート・ベンチレーション、コンフォート・ヒーティング・パッケージが含まれます。
持続可能性のための全体コンセプト:管理された原材料産出、100%グリーン電力による生産、高い割合の天然およびリサイクル材料
バリュー・チェーン全体で責任を持って資源を使用し、製品のライフサイクル全体でCO2排出量を可能な限り削減することが、プレミアム・モビリティに対する将来を見据えた理解であり、BMW iによって明示されています。BMW iX M60の開発、サプライ・チェーン全体、生産において、この全体的なアプローチが一貫して採用されています。これに関してBMW iブランドは、エコロジーと社会の両方の持続可能性に貢献しています。
高電圧バッテリーに必要なコバルトとリチウムは、オーストラリアとモロッコの管理された供給元からBMWグループによって調達され、バッテリー・セル・メーカーに提供されます。電気モーターの設計原理により、駆動部のローターにレア・アース・メタルを使用する必要がなくなりました。また、BMWは、太陽エネルギー・システムで発電した電力を使用して製造している会社からアルミニウムを調達しています。
車両およびバッテリー・セルの生産には100%グリーン電力が使用されています。二次アルミニウムと再生プラスチックの比率が高いことも、BMW iX M60の省資源生産に寄与しています。インテリアには、FSC認証を取得した木材、オリーブの葉のエキスでなめし加工が施されたレザーなどの天然素材が使用されています。フロア・パネルおよびフロア・マットの原材料には、リサイクルされた漁網などが採用されました。
パワートレインおよびドライビング・エクスペリエンス
最高レベルでの持続可能なパフォーマンス
ローカル・ゼロ・エミッション駆動、フロント・ホイールとリヤ・ホイール間のオンデマンド駆動力配分、高性能スポーツ・カーならではのパフォーマンスが、新型BMW iX M60のキャラクターとドライビング・エクスペリエンスを特徴づけています。これにより、BMW Mモデルに特有の運動性能、俊敏性、正確性といった特性を、純粋な電気駆動システムと組み合わせて体験できるようになりました。最高455kW(619ps)**の非常に高いシステム出力とM固有のシャシー・セットアップにより、BMW iX M60は最高レベルの出力特性、前後/左右方向の加速度、トラクション、ハンドリングを提供します。バランスのとれたハンドリングは、BMW iXのすべてのモデル・バリエーションの優れた俊敏性と最高の快適性の比類のない組み合わせに影響を及ぼし、ドライビング・ダイナミクスの限界を押し広げる非常に感動的な体験をもたらします。BMW iX M60の駆動システムでは、高負荷域でも常に追加のパワー・リザーブを利用することが可能であり、これをモデル固有のサスペンション・システムが正確に制御可能な運動性能に変換します。
第5世代のBMW eDriveテクノロジーは、BMW iX M60が運動性能、効率、航続距離の特に良好なバランスを保つためにも役立ちます。これには、パワー・ユニット、高電圧バッテリー、パワー・エレクトロニクス、充電システムが含まれます。BMW iX M60の電動全輪駆動には、2つの電気モーターが使用されます。それぞれのパワー・エレクトロニクスおよび1速トランスミッションとともに共通ハウジング内に組み込まれており、フロント・ホイールまたはリヤ・ホイールを駆動します。この高度に統合されたドライブ・トポロジーにより、特にコンパクトな構造が実現し、BMW iX M60の素早い出力特性と消費電力が最適化されました。
* これまでの車両開発状況に基づく予測値。
** 電気駆動で最大397kW、10秒未満の一時的な出力ブーストは最大455kW。
この設計原理により、BMW Mモデルに特有かつ競合他社には類のない形で、魅力的でスポーティな走行特性が実現しました。この駆動システムは、特にそのピーク出力に対して非常に高効率であり、車両重量、ドライビング・ダイナミクス、消費電力に悪影響を及ぼす不釣り合いに大きなバッテリーを使用せずに長い航続距離を達成することもできます。インテリジェント・ライトウェイト構造と最適化された空力特性を組み合わせることで、WLTPテスト・サイクルでの航続距離は499~566キロメートル*(複合モード)に達します。
自社開発の非常に高性能なモーター
BMW iX M60の2つのモーターは、電流励起型の同期電動機の原理に従って作動します。固定された永久磁石の代わりに、ローターに電流を流すことで励起します。この構造により、磁性体部品の製造に必要な希少原料のレア・アース・メタルを使うことなくローターの製造が可能になりました。
電流励起型同期電動機の原理に基づくM固有のデザインは、特にリヤ・アクスルに配置されたBMW iX M60の電気モーターが極めて高い出力密度を達成するのに役立ちます。6段階で作動するパワー・ユニットにはダブル・インバーターが備えられています。これにより、ピーク出力の大幅な向上が実現します。これは、高速域まで利用可能であり、BMW iX M60にM特有の出力特性を提供します。
* これまでの車両開発状況に基づく予測値。
さらに、出力特性、騒音および振動の挙動、モーター効率も、この特殊な設計の恩恵を受けています。電気モーターは静止状態からすぐに最大トルクを発揮し、極めて広い回転域にわたって最大トルクを維持します。システムの最大トルクはスポーツ・モードで1,015Nm*、ローンチ・コントロール機能が有効になっている場合は1,100Nm*に達し、BMW iX M60の駆動システムに卓越したトラクションを提供します。静止状態から100km/hまでの発進加速は、わずか3.8秒*です。また、駆動システムの出力特性は、高速域でも急加速を実現する継続的な出力特性が特徴となっています。BMW iX M60の最高速度は電子的に250km/hに制限されており、これはBMW iX xDrive50の値より50km/h高くなっています(WLTPサイクルによる複合モード電力消費:21.4~19.8kWh/100km、同CO2排出量:0g/km)。これにより、BMW iX M60は、BMWグループの完全電気駆動モデルの中で最速となります。
卓越した出力密度、アダプティブ・エネルギー回生システム
BMW iX M60のパワー・ユニットは、電流供給によって正確に制御できる状態でローターの励起が行われるため、非常に高い出力密度を実現します。リヤ・アクスルに配置されたモーターは、最高出力360kW(489ps)、2.59kW/kgを達成します。フロント・ホイールを駆動する2つ目のモーターは、最高190kW(258ps)で出力密度が1.96kW/kgになります。また、BMWグループが自社開発した最新型電気モーターは、最高93パーセントの効率を誇ります。これは、BMW iX M60のWLTPサイクルによる複合モード電力消費24.7~21.7kWh/100km*の達成に重要な役割を果たしています。
BMW iX M60の効率と航続距離のさらなる向上に貢献しているのはアダプティブ・エネルギー回生システムです。インテリジェント・ネットワークと結ぶことで、パワートレーン・コントロールはナビゲーション・データやドライバー・アシスタント・システムのセンサーから得られる情報をもとに、道路状況や交通状況に応じて惰走状態や制動時のエネルギーの回生レベルを調整することが可能になりました。
最新のバッテリー・セル・テクノロジー、革新的な充電システム
BMW iX M60には、正味エネルギー量が105.2kWh(総エネルギー量:111.5kWh)の高電圧バッテリーが搭載されています。この最新のバッテリー・セル・テクノロジーは、高いエネルギー密度、ならびに出力の大きさ、充電/放電特性、耐用年数、安全性の面で優れた品質を備えていることが特徴です。
特に柔軟性の高い充電に対応するために、BMW iX M60の複合型充電ユニット(CCU)が設計されました。これにより、最大11kWの交流電力を高電圧バッテリーに充電できます。
直流の場合は、最大200kWの充電が可能です。これにより、BMW iX M60のバッテリー充電レベルは、約35分で10パーセントから80パーセントに増加します。また、直流急速充電ステーションでは、バッテリー充電レベルが10パーセントの場合、航続距離を10分以内に最大150キロメートルまで延ばすことが可能です。
* これまでの車両開発状況に基づく予測値。
駆動システムとサスペンションの理想的な調和
BMW iXに特有の車両全体の調和とBMW Mモデルの非常にスポーティなスタイルが融合されました。サスペンション・システムは、M特有の方法で駆動システムの出力特性に正確に調整されています。これにより、極めてダイナミックな走行状況においても危なげない確実なハンドリングが保証されます。
BMW iX M60のサスペンション・システムには、ダブルウィッシュボーン・フロント・アクスル、5リンク・リヤ・アクスル、サーボトロニック機能と可変レシオ機構を備えた電動ステアリングが含まれます。さらに、BMW Mモデルには、電子制御式ショックアブソーバーを備えたM専用に調整された2アクスル・アダプティブ・エア・サスペンションが標準装備されており、俊敏性と運動性能を向上させる同時に、非常に快適なハンドリングが保証されます。2アクスル・エア・サスペンションにより、負荷状態に関係なく、あらゆる速度において最適な車高が提供されます。サスペンションへの空気供給はホイールごとに個別に調整されるため、不均一な負荷を補正することも可能です。また、車体の高さは、センター・コンソールのボタンを使用して手動で調整することができます。無段階可変式のバルブを使用して、M固有の特性を有するダンパー減衰力のアダプティブ・コントロールが行われます。この可変バルブの制御には、前後/左右方向の加速度、走行速度、ステアリング・アングル、フロント・アクスル周りのボディ加速度とホイール加速度を考慮し、数ミリ秒以内で必要な減衰力を発生させることができます。それぞれのダンパー・マッピングは車両全体設定の一部であり、ドライバーはセンター・コンソールの「My Mode」ボタンを使用してこれを有効にすることができます。
BMW iX M60には、特に安定した直進走行と快適な車線変更を保証し、駐車時や操車時の俊敏性と操作性を最適化する、インテグレイテッド・アクティブ・ステアリングも標準装備されています。そして、標準装備にはスポーツ・ブレーキ・システムと21インチ・エアロダイナミクス・ホイールが含まれ、BMW iX M60専用の高性能タイヤをオプションで選択できます。リヤ・アクスルには、非常に大きなスタビライザーが採用されました。また、すべての駆動システムとサスペンション・システムの統合アプリケーションにより、BMW iX M60の感動的なパフォーマンスとともに、その物理的な限界域までのコントロールのしやすさを体験できます。
ローンチ・コントロール機能、電動四輪駆動、タイヤスリップ・コントロール・システム(ARB)により最大限の運動性能を発揮
BMW iX M60の駆動システムは、スポーツ・モードで最高出力を発生させます。この設定には、静止状態から発進加速で最大限のパワーを発揮するローンチ・コントロール機能が搭載されています。この機能を作動させると、ドライバーはアクセルをいっぱいに踏み込んだまま、最適なトラクションで加速できます。このとき、発進と同時にシステムのパワーが一気に解き放たれ、最大トルク1,100Nm*が発揮される一方、極端な出力特性に正確に合わせてサスペンション・コントロール・システムの制御が行われます。BMW iX M60の車内では、シートで感じる鼓動とBMWカーブド・ディスプレイの対応する表示によって、駆動システムが静止状態でも発進加速の準備段階にあること示されます。ローンチ・コントロール機能を使用すると0-100km/h加速は3.8秒*となり、すべてを包括する極めて感動的な体験をもたらします。
ローンチ・コントロール機能は、BMW iX M60のパワートレーン・コントロールとサスペンション・コントロール・システム間で正確に調整された相互作用の一例です。これにより、滑りやすい路面でも常に最適なトラクションと完璧な直進走行が約束されます。BMW iX M60は、揺るぎない自信を持って静止状態からカタパルトのような発進を実現し、まるでレール上を走行するように加速し、最高速度域まで駆動輪が空転することはありません。
これには、電動四輪駆動とタイヤスリップ・コントロール・システム(ARB)の組み合わせが重要な役割を果たします。効率性と航続距離を最大限に確保するため、BMW iX M60は通常の走行状況ではリヤ・ホイールのみに駆動力を配分します。横方向加速度がさらに高まったり、ホイール・スリップが発生したりすると、モーターはフロント・ホイールに駆動力をかけ、運動性能と走行安定性の最適化を行います。前後2つのモーターによって駆動トルクを制御するこの方式は、車軸間にトランスファー・ケースを配置した方式に比べて格段に速く、高い制御品質で反応できます。
そのため、走行を安定させるためのサスペンション・コントロール・システムの介入は、ほとんど必要ありません。介入する場合は、特に速くて正確に反応するタイヤスリップ・コントロール・システム(ARB)によって最適なトラクションが保証されます。電気モーターの素早い出力特性に合わせて特別に設計されたシステムが、モーター・マネージメントに組み込まれています。これにより、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)用コントロール・ユニットまでの長い信号経路が不要となり、制御の際の介入が従来システムの最大10倍の速さで、極めて精密に行われるようになりました。
* これまでの車両開発状況に基づく予測値。
M固有の個性を備えたBMWアイコニック・サウンド・エレクトリック
BMW iX M60の魅力的なドライビング・エクスペリエンスには、同じように感情を揺さぶるサウンド演出が伴います。これは、映画音楽の作曲家でアカデミー賞を受賞したこともあるハンス・ジマー氏と、BMWグループのサウンド・クリエイティブ・ディレクターであるレンゾ・ヴィターレとのコラボレーションによって生み出されました。スタート/ストップ・ボタンを押すとすぐに魅力あるサウンド・シグナルが発せられ、このピュアEVに対する期待感をかきたてます。BMW iX M60に標準装備されるBMWアイコニック・サウンド・エレクトリックにより、走行中にアクセル・ペダルを踏むたびに本物のフィードバックが伝えられます。このドライブ・サウンドは、とりわけエネルギッシュな音の広がりが特徴となっています。
サウンドのバリエーションは、ドライビング・パフォーマンス・コントロール・スイッチで選択した設定に基づきます。My Modeパーソナル・モードとスポーツ・モードの音響的な違いははっきりと認識できます。スポーツ・モードのサウンド・スペクトルは、特に支配的でパワフルです。ピュアEVのBMW Mモデル専用に開発されたドライブ・サウンドにより、BMW iX M60のパフォーマンス特性をさらに強烈に体験することが可能になりました。