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半導体不足にもかかわらず、第二四半期におけるBMWグループの収益性と利益が上昇
Tue Aug 03 07:30:00 CEST 2021 プレスリリース
BMWグループは、第二四半期にダイナミックな事業展開を推進し成功を収めた。販売台数、利益、純利益ともに新記録を達成。好調な需要と適切な価格改善が続けられた。
- ツィプセ:「高いイノベーション力と変革の成功」
- EU反トラスト法引当金戻入により、ほぼ60億ユーロのグループ税引前利益を達成
- 利益増加と適切な価格改善の結果、自動車セグメントでのEBIT(金利払前税引前利益)率が15.8%上昇
- 6月30日時点で49億ユーロのフリー・キャッシュ・フロー
- 電気自動車の販売台数が倍増(+167%)
- 第二四半期は供給上の制約と原材料価格高騰の影響を受ける
ミュンヘン発:BMWグループは、第二四半期にダイナミックな事業展開を推進し成功を収めた。販売台数、利益、純利益ともに新記録を達成。好調な需要と適切な価格改善が続けられた。
パンデミックにより落ち込んだ前年度同四半期と比較すると、当社の財務成績は顕著に改善された。また、2019年度と比べても、BMWグループは販売台数と収益ともに堅実な成長を達成している。
「上半期は好調な需要が当社の事業展開に有利に影響し、明らかな成長につながりました。しかし、原材料価格や半導体供給などのさまざまなリスクに直面して、下半期はBMWグループにとってより不安定なものになるでしょう」とBMW AG取締役会長オリバー・ツィプセは、火曜日ミュンヘンでこのように述べ、「短期的な課題にもかかわらず、当社は常に長期的な企業の方向性を視野に入れています。当社の高いイノベーション力と持続的な収益性は、業界の変革を成功させるための基盤です。ここでは、デジタルによってネットワーク化された持続可能なモビリティに対する技術的ソリューションの強化を図ります」とした。
BMWグループは、持続可能な低排出モビリティへの包括的方針戦略を推進している。この企業戦略はパリ協定に対する積極的な取り組みを行うことで、Eモビリティの迅速な普及を目指すものである。BMW iX3*の市場導入の成功に続き、この秋には完全に電動化されたBMW i4とiXが発売される。これらの新型モデルには新しいEモーター・ポートフォリオの高性能仕様が搭載される予定である。BMWグループの純電気自動車は、100%電気による駆け抜ける歓びと最大の顧客利便性を提供する。例えば、BMW iX3*は、急速充電ステーション(HPC)で僅か10分充電するだけで航続距離100 km(WLTP)を達成する。新しい完全電動化モデルは、最新の車両テストで高い評価を得た。
その他のモデルも近々発売される予定となっており、今後2年間で電動化は製品ポートフォリオのほぼ全体を網羅することになる。2025年までに、完全電気自動車の年間販売台数を平均で50パーセント以上増加させることを目指している。この10年間の半ばまでには、約200万台の完全電気自動車を販売する計画だ。
低排出の持続可能なモビリティへの方針戦略で重要な役割を果たすのがノイエクラッセ(新しいクラス)である。この新しい車両構造は一切の妥協なく電気駆動に適応し、その中心となる視点は、この10年間の半ば以降、BMWグループの将来の全モデルに反映されることになる。完全に新しく定義されるITおよびソフトウェアのアーキテクチャ、新開発のパワフルな電気駆動およびバッテリー世代ならびにライフ・サイクル全体に及ぶ新しいレベルのサステイナビリティが、ノイエクラッセの特徴である。
今年、250万台にオーバー・ジ・エアによるソフトウェア・アップグレードを提供
BMWグループは、長期にわたり車両のコネクティビティを拡大してきた。いわゆるリモート・ソフトウェア・アップグレードによって、最新のソフトウェアと機能拡張が継続的に顧客に提供されており、現在では200万台の車両のアップグレードが「オーバー・ジ・エア」で行われている。プレミアム・メーカーであるBMWは、新しいBMWオペレーティング・システム8を初めてBMW iXに搭載することで高性能データ処理システムを車両に導入し、これによって「Functions on Demand」も初めてフレキシブルな予約が可能になった。
持続可能な循環型経済の構築も先頭に立っている
BMWグループは、新しい生産技術ならびに適切で持続可能な代替品、広範囲にわたるリサイクリング・コンセプトをサプライヤーと共同開発している。このことは、Eバッテリーに必要なリチウムといった供給制限のある原材料だけではなく、プラスチックや車両製造の主要基本材料であるアルミウムの分別(いくつかの拠点で導入済み)にも当てはまる。
BMWグループは、サステイナビリティと資源保護を企業方針戦略の中心に据え、この新しい方針戦略によって、世界的温暖化を食い止めるための「2°C目標」よりもさらに意欲的な道を進んでいる。車両のライフ・サイクル全体および3つの全カテゴリー(「スコープ1~3」)にわたり、BMWグループはさらに測定可能で検証可能な目標を設定しており、これらはScience Based Targetsイニシアティブによって検証されている。これにより、全世界で2030年までに車両1台当たりの全CO2フットプリントを、2019年比で3分の1以上削減する見込みである。これにより、2億トン以上のCO2が技術的対策によって回避されることになる。
「気候ニュートラルを目指す対策の実施状況については、検証可能かつ透明性のある方法で記録されています。明確に定義した目標によって、当社は、パリ協定と協調して、「2°C目標」よりも明らかに意欲的で、留保や例外のない道を進んでいます。この目標は、循環型経済につながる低排出のバリュー・チェーンによって実現されます」と取締役会長オリバー・ツィプセは述べている。
このプロセスにより、BMWグループは欧州グリーン・ディール政策に対する準備を整える。とはいえ、EU委員会によって先頃要求された、車両のCO2フリート排出量に対する2030年削減目標のさらなる強化(2021年比で55%の削減)は、適切な枠組み条件と、政財界共同の努力なくしては達成することができないものだ。しかしながら、そこで予定されている加盟国による充電用インフラストラクチャーの拡張は十分に野心的なものではなく、成功させるためにはさらなるスピードが必要である。BMWグループは、自社の拠点において、またパートナーと協力して充電用インフラストラクチャーの改善に向けた努力をさらに推し進めていく。このような方法で、当社はこれまでに全世界で1万5,000以上の充電ポイントの設置を行ってきた。その中には、グリーン電力のみを利用する自社拠点の4,350以上の充電ポイントも含まれている。
BMWグループの上半期は高収益を達成
2021年上半期、BMWグループは成功の道を歩み続けた。世界的パンデミックによる制約と半導体コンポーネントの供給不足による生産プログラムの見直しで困難な状況が続く中、全世界での販売台数は大幅に増加した。最初の6カ月では、全体として133万9,047台のBMW、MINI、ロールス・ロイスが販売された。このことは、前年比でほぼ40%の増加に相当し(2020年:96万2,575台/ +39.1%)、上半期の新記録を樹立している。すべての主要な販売地域が世界的な販売台数増加に貢献した。第二四半期も同様の販売台数の増加が示された。4月~6月の販売台数は70万2,441台で、前年を44.7%上回った(2020年:48万5,464台)。
BMWグループの電気自動車に対する高い需要が継続したことも、成長の重要な推進力となった。2021年1月~6月では、全体で15万3,243台の純電気自動車およびプラグイン・ハイブリッドが納車された(2020年:6万1,652台)。このことは、前年の同時期に比べ、148.6%の上昇に相当する。第二四半期における電気自動車の販売台数は167.0%アップし、増加の勢いがさらに拡大した。
大幅に増加した連結売上高と連結利益
収益面では、上半期が553億6,000万ユーロ(2020年:432億2,500万ユーロ/ +28.1%;通貨調整後:+31.1%)、2021年第二四半期においても285億8,200万ユーロ(2020年:199億7,300万ユーロ/ +43.1%;通貨調整後:+45.2%)と、前年を顕著に上回った。ここでは、新車および中古車市場での販売台数の増加と適切な価格改善が推進力となった。
この有利な市場環境が、さらに前年の同時期に比べて減少した予想残存価値リスクおよび信用リスクに対するリスク引当金ならびに信用リスク引当金の一部戻入につながった。それ以外にも、7月に3億7,280万ユーロの制裁金支払いが完了したEU反トラスト法に対する引当金の一部戻入もプラスの効果を及ぼした。
6カ月後のグループ研究開発費は、25億7,400万ユーロ(2020年:28億5,200万ユーロ/ -9.7%;2021年第二四半期:12億8,700万ユーロ/ -15.8%、2020年第二四半期:15億2,800万ユーロ)であった。これにより、BMWグループは、報告期間中に将来の重要な技術を前進させ、特に電気モーターの改良、自動運転、モデル・ポートフォリオのデジタル化のために費用を支出するとともに、ノイエクラッセへの最初の先行投資も行った。
研究開発費の割合は、上半期で4.6%、第二四半期で4.5%(2020年上半期の研究開発費の割合:6.6%;2020年第二四半期:7.7%)である。 前年比での減少は、収益の増加からも説明される。
上半期の決算結果は、17億600万ユーロ(2020年上半期:-2億1,100万ユーロ;2021年第二四半期:9億7,400万ユーロ、2020年第二四半期:3億6,600万ユーロ)である。
主に、中国瀋陽の合弁会社BMW Brilliance Automotive Ltd.の10億ユーロ(2020年:5億2,900万ユーロ / +89.0%)の利益がこれに貢献している。さらに、金利ヘッジならびにBMW iベンチャー・フォンドのプラスの評価効果、SGLカーボンのシェア拡大もこれに寄与した。
上述の効果により、6カ月後のグループ税引前利益は97億3,600万ユーロ(2020年上半期:4億9,800万ユーロ;2021年第二四半期:59億7,900万ユーロ、2020年第二四半期:-3億ユーロ)となった。
グループのEBTマージンは、上半期で17.6%(2020年上半期:1.2%;2021年第二四半期:20.9%、2020年第二四半期:-1.5%)であった。グループ純利益は、76億2,300万ユーロ(2020年上半期:3億6,200万ユーロ;2021年第二四半期:47億9,000万ユーロ、2020年第二四半期:-2億1,200万ユーロ)に達した。
「当社の持続的収益性は、モデルの電動化およびデジタル化ならびに自動運転への投資を可能にするためのベースとなります。従って、好調な上半期において、当社は引き続き業績の向上に一貫して取り組んできました。さらに、効率化のための対策も実施しています。例えば複雑性の軽減は非常に上手くいっています。新しいパッケージ・ソリューションは、当社の製品およびサービスに効率性をもたらすと同時に、顧客体験が改善され、簡便化されました。私たちは一貫して営業体制の改善に取り組み、デジタルの分析ツールを使って営業および販売管理を行っています。製造分野では、発表したように、2025年までに各ユニットにつきコストを2019年比で4分の1削減する計画です。ここでも、私たちはバーチャル計画プロセスを用いて、ロジスティックと工場の稼働率を最適化しています」と財務担当取締役ニコラス・ペーター博士は火曜日にミュンヘンでこのように述べた。
第二四半期では、BMW、MINI、ロールス・ロイスの販売台数が顕著に増加
2021年第二四半期では、BMWグループは全世界で合計70万2,441台の車両を納車した(2020年第二四半期:48万5,464/ +44.7%)。この最新の販売台数の内訳は、BMW車両の61万7,667台(2020年第二四半期:43万344台/ +43.5%)ならびにMINIブランドの8万3,165台(2020年第二四半期:5万4,413/ +52.8%)およびロールス・ロイス・ブランドの1,609台(Q2/2020: 707/ +127.6%)である。
世界的な販売台数の増加
プレミアム・メーカーのBMWは、全世界で、上半期および第二四半期において前年に比べ顕著な成長を示した。
ヨーロッパでは販売台数の伸びが3分の1以上に達し(+35.4%)、上半期の総販売台数は50万4,834台であった。(2020年上半期:37万2,754台:2021年第二四半期:26万5,816台;2020年第二四半期:15万1,730台/ +75.2%)。ドイツでも、BMW、MINI、ロールス・ロイスの販売台数は明らかに前年を上回っている。上半期では、13万6,058台(2020年上半期:11万6,362台/ +16.9%;2021年第二四半期:7万3,362台、2020年第二四半期:5万358台、+45.7%)が販売された。
アメリカでも報告期間における販売台数は明らかに上昇し、上半期におけるBMW、MINI、ロールス・ロイスの販売台数は22万5,144台(2020年上半期:15万2,580台/ +47.6%;2021年第二四半期:12万8,792台、2020年第二四半期:7万502台/ +82.7%)であった。米国でも同様に引き続き良好な業績を維持している。販売台数は5割以上増えて18万4,436台に達した(2020年上半期:12万1,318台/ +52.0%;2021年第二四半期:10万6,369台、2020年第二四半期:5万6,425台/ +88.5%)。
アジアの6カ月後の販売台数は、58万351台(2020年第二四半期:41万6,882台/ +39.2%;2021年第二四半期:29万2,654台、2020年第二四半期:25万3,942台/ +15.2%)であった。中国でも成長が維持され、BMWグループは46万7,956台を納車し、2021年上半期で+42.0%の販売台数増加を達成した(2020年上半期:32万9,447台;2021年第二四半期:23万7,763台、2020年第二四半期:21万2,870台/ +11.7%)。
自動車部門での収益が上昇
自動車部門の収益は、上半期で477億4,500万ユーロであった(2020年上半期:328億6,700万ユーロ/ +45.3%;2021年第二四半期:249億8,300万ユーロ、2020年第二四半期:148億7,800万ユーロ/ +67.9%)。主な推進力となったのは、販売台数の上昇、交換部品とアクセサリーの売上げ増加、有効なモデル・ミックス、価格改善である。
同部門の6カ月後の支払金利前税引前利益(EBIT)は、61億8,900万ユーロ(2020年上半期:-13億2,500万ユーロ;2021年第二四半期:39億5,300万ユーロ、2020年第二四半期:-15億5,400万ユーロ)に達した。
販売台数および残存価格動向の改善ならびにEU反トラスト法に対する引当金戻入の理由から、6月時点のグループ税引前利益は、75億2,600万ユーロ(2020年上半期:-10億9,300万ユーロ;2021年第二四半期:47億5,000万ユーロ、2020年第二四半期:-11億7,300万ユーロ)となった。セグメントのEBIT(金利払前税引前利益)率は、6カ月後で13.0%(2020年上半期:-4.0%;2021年第二四半期:15.8%、2020年第二四半期:-10.4%)に達した。
自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは、2021年6月30日時点で49億200万ユーロ(2020年:-25億1,300万ユーロ)である。事業活動によるキャッシュ・インフローの増加は、主に税引前利益ならびに運転資本の好転によるものである。運転資本の一貫した管理対策ならびに半導体不足による生産制限により、在庫水準は低いレベルで推移した。BMWグループは、半導体の供給状況が顕著に悪化しないという前提で、今年度末の時点において、これまでの年間最高記録の58億ユーロを超えるフリー・キャッシュ・フローを目指している。
成功軌道にあるファイナンシャル・サービス部門
2021年上半期の成功は、ファイナンシャル・サービス部門でも明らかにポジティブな成長につながっている。2020年のコロナ禍によるダメージの後、リースおよび金融商品の新規事業および利益ともに顕著に増加した。取引量は、2020年末に比較して僅かに上昇している。
最終顧客との金融事業およびリース事業では、2021年1月~6月の報告期間において全体で102万9,345件の新規契約が結ばれた。パンデミックの影響を受けた前年と比較すると、28.0%の大幅な上昇である(2020年:80万4,452件)。ファイナンシャル・サービス部門によってリースまたは融資が行われたBMWグループの新車割合は、第二四半期末時点で50.2%(2020年:51.3%/ -1.1%ポイント)である。
最終顧客と交わすすべての金融およびリース契約の新規取引量は、6月時点で29.5%上昇して324億4,500万ユーロに達した(2020年: 250億5,700万ユーロ)。前年比では、すべての地域で明らかな増加を記録した。
ファイナンシャル・サービス部門の利益は大きく改善
2021年6月時点で、ファイナンシャル・サービス部門の収益は161億600万ユーロ(2020年上半期:142億5,600万ユーロ/ +13.0%;2021年第二四半期:82億ユーロ/ +23.2%、2020年第二四半期:66億5,800万ユーロ)である。
税金支払前利益は19億3,600万ユーロ(2020年上半期:5億8,100万ユーロ;2021年第二四半期:11億4,900万ユーロ、2020年第二四半期:9,700万ユーロ)となり、ファイナンシャル・サービス部門は最高記録を樹立した。これに貢献したのは、特に米国市場におけるリスク状況の改善とリースのマーケティング収益の向上であった。ファイナンシャル・サービス部門は、重要なビジネス・リスクに備えて包括的な準備をしている。最新の査定によれば、この部門は残存価値リスクおよび信用リスクに対して適切に防止策が採られている。
最大の販売台数と利益を記録したモーターサイクル部門
モーターサイクル部門は、今回の報告期間でも事業の強みを示した。6月末までに8種類の新型モデルが市場導入され、10万7,610台(2020年上半期:7万6,707台/ +40.3%;2021年第二四半期:6万5,018台/ +55.1%、2020年第二四半期:4万1,933台)で販売台数の最高記録を打ち立てた。
グループ税引前利益(EBIT)は大幅に上昇し、2億8,400万ユーロ(2020年上半期:6,500万ユーロ;2021年第二四半期:1億4,900万ユーロ、2020年第二四半期:-700万ユーロ)であった。EBIT(金利払前税引前利益)率は、上半期が17.5%(2020年上半期:6.0%;2021年第二四半期:17.2%、2020年第二四半期:-1.3%)である。
第二四半期における半導体不足と原材料価格高騰
2021年について、BMWグループは全体として好調な事業動向を予想している。
「この予想は、コロナの流行および半導体の供給状況がそれほど顕著に悪化せず、国際原材料市場の価格動向が継続的に安定することを前提としています。購買、生産、販売における従業員の多大な尽力により、上半期における半導体供給の困難な状況を大幅に補うことができました。しかし、供給不足の期間が長引けば、状況はさらに厳しいものになるでしょう。私たちは、下半期においても生産制限とそれに伴う車両販売台数への影響を考慮に入れています」と財務担当取締役ニコラス・ペーターは述べた。
世界経済の成長予想が概ね良好であることから、会社はファイナンシャル・サービス部門とモーターサイクルの年間見通しを修正する。
自動車部門では、BMW、MINI、ロールス・ロイスの販売台数が前年度のレベルを確実に上回ると考えられる。自動車部門のEBIT(金利払前税引前利益)率は、年度全体で、EU反トラスト法の理由から5月に見直された7~9%の範囲の上端まで達し(前回の予想:6~8%)、自動車事業のRoCEは明らかに上昇すると予想される。
ファイナンシャル・サービス部門について、BMWグループは、2021年下半期の信用リスクおよび残存価格リスクに対するリスク・コストは、2021年3月の四半期報告で想定されたよりも低くなると予想している。従って、年間ベースの自己資本純利益率(RoE)について、BMWグループは17~20%の範囲を想定している(前回の予想:12~15%)。
モーターサイクル部門について、BMWグループは、好調な市場動向を理由に、販売台数は大幅に上昇すると予測している(前回の予測:堅実な上昇)。EBIT(金利払前税引前利益)率は、年間で8~10%の目標範囲内で推移し、セグメントRoCEは前年を大きく上回ると思われる。
非財務的指標についてもBMWグループは予測を維持しており、それによれば、管理職における女性の割合は僅かに上昇するとしている。同時に、EU新車のCO2排出量について再度の大幅引き下げが実施されることも想定されている。生産された車両1台当たりのCO2排出量は、計画によれば緩やかに減少するであろう。
これらの年間目標は、僅かな従業員数の減少によって達成されなければならない。政治(経済)の情勢ならびに国際貿易および関税政策の進展次第では、現在の予想に反して、BMWグループの業績が悪化する可能性もあると思われる。
| 2021年 | 2020年 | 変動率(%) |
車両販売台数 1 |
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自動車 台 | 702,441 | 485,464 | 44.7 |
内訳:BMW2 台 | 617,667 | 430,344 | 43.5 |
MINI 台 | 83,165 | 54,413 | 52.8 |
ロールス・ロイス 台 | 1,609 | 707 | 127.6 |
モーターサイクル 台 | 65,018 | 41,933 | 55.1 |
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従業員数 (2020年12月31日時点の値) | 120,726 |
| -4.2 3 |
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EBIT(金利払前税引前利益)率(自動車部門) % | 15.8 | -10.4 | - |
EBIT(金利払前税引前利益)率(モーターサイクル部門) % | 17.2 | -1.3 | - |
EBTマージン(BMWグループ)4 % | 20.9 | -1.5 | - |
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売上高 百万ユーロ | 28,582 | 19,973 | 43.1 |
内訳:自動車 百万ユーロ | 24,983 | 14,878 | 67.9 |
モーターサイクル 百万ユーロ | 868 | 522 | 66.3 |
ファイナンシャル・サービス 百万ユーロ | 8,200 | 6,658 | 23.2 |
その他の事業 百万ユーロ | 1 | – | - |
連結調整 百万ユーロ | -5,470 | -2,085 | - |
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支払金利前税引前利益(EBIT) 百万ユーロ | 5,005 | -666 | - |
内訳:自動車 百万ユーロ | 3,953 | -1,554 | - |
モーターサイクル 百万ユーロ | 149 | -7 | - |
ファイナンシャル・サービス 百万ユーロ | 1,128 | 77 | - |
その他の事業 百万ユーロ | 1 | 13 | - |
連結調整 百万ユーロ | -226 | 805 | - |
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グループ税引前利益(EBT) 百万ユーロ | 5,979 | -300 | - |
内訳:自動車 百万ユーロ | 4,750 | -1,173 | - |
モーターサイクル 百万ユーロ | 149 | -8 | - |
ファイナンシャル・サービス 百万ユーロ | 1,149 | 97 | - |
その他の事業 百万ユーロ | 124 | -64 | - |
連結調整 百万ユーロ | -193 | 848 | - |
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法人税 百万ユーロ | -1,189 | 88 | - |
純利益 百万ユーロ | 4,790 | -212 | - |
1株当たり利益 (普通株/優先株)5 ユーロ | 7.23 / 7.24 | -0.35 / -0.34 | -/- |
1 販売およびそれに関連する開示方法の見直しに関連して、BMWグループは前年の納車台数に対する売上高を再検討したところ、特定の納車台数が適正な期間に報告されていなかったことが明らかになった。よって、BMWグループは、過去の納車台数のデータを遡及的に修正した。詳細な情報は、BMWグループの2020年の年次報告書の128fページに記載。BMWグループは、納車台数に関するガイドラインと手続きを引き続き改善しているが、以前の報告期間について納車台数をそれに応じて改訂することは必ずしも有効ではない(また、そのような改訂は僅かであり、報告期間の比較可能性にほとんど影響しないと思われる)。
2 合弁会社BMW Brilliance Automotive Ltd.(瀋陽)を含む納車台数。
3 従業員数の変動率は、2020年12月31日時点の値と前年同時期の値(2019年12月31日、従業員数:12万6,016人)を比較したものである。
4グループ税引前利益とグループ収益の比率
5 普通株/優先株1株当たりの利益計算では、優先株1株当たりの中間利益(追加配当)0.02ユーロが、該当する事業年度の四半期に持ち分に応じて分配される。
| 2021年上半期 | 2020年上半期 | 変動率(%) |
車両販売台数1 |
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自動車 台 | 1,339,047 | 962,575 | 39.1 |
内訳:BMW2 台 | 1,178,210 | 842,153 | 39.9 |
MINI 台 | 157,848 | 118,862 | 32.8 |
ロールス・ロイス 台 | 2,989 | 1,560 | 91.6 |
モーターサイクル 台 | 107,610 | 76,707 | 40.3 |
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従業員数 (2020年12月31日時点の値) | 120,726 |
| -4.2 3 |
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EBIT(金利払前税引前利益)率(自動車部門) % | 13.0 | -4.0 | - |
EBIT(金利払前税引前利益)率(モーターサイクル部門) % | 17.5 | 6.0 | - |
EBTマージン(BMWグループ)4 % | 17.6 | 1.2 | - |
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売上高 百万ユーロ | 55,360 | 43,225 | 28.1 |
内訳:自動車 百万ユーロ | 47,745 | 32,867 | 45.3 |
モーターサイクル 百万ユーロ | 1,621 | 1,079 | 50.2 |
ファイナンシャル・サービス 百万ユーロ | 16,106 | 14,256 | 13.0 |
その他の事業 百万ユーロ | 2 | 1 | - |
連結調整 百万ユーロ | -10,114 | -4,978 | - |
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支払金利前税引前利益(EBIT) 百万ユーロ | 8,030 | 709 | - |
内訳:自動車 百万ユーロ | 6,189 | -1,325 | - |
モーターサイクル 百万ユーロ | 284 | 65 | - |
ファイナンシャル・サービス 百万ユーロ | 1,895 | 619 | - |
その他の事業 百万ユーロ | -5 | 25 | - |
連結調整 百万ユーロ | -333 | 1,325 | - |
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グループ税引前利益(EBT) 百万ユーロ | 9,736 | 498 | - |
内訳:自動車 百万ユーロ | 7,526 | -1,093 | - |
モーターサイクル 百万ユーロ | 284 | 64 | - |
ファイナンシャル・サービス 百万ユーロ | 1,936 | 581 | - |
その他の事業 百万ユーロ | 265 | -408 | - |
連結調整 百万ユーロ | -275 | 1,354 | - |
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法人税 百万ユーロ | -2,113 | -136 | - |
純利益 百万ユーロ | 7,623 | 362 | - |
1株当たり利益(普通株/優先株)5 ユーロ | 11.49 / 11.50 | 0.49 / 0.50 | -/- |
1 販売およびそれに関連する開示方法の見直しに関連して、BMWグループは前年の納車台数に対する売上高を再検討したところ、特定の納車台数が適正な期間に報告されていなかったことが明らかになった。よって、BMWグループは、過去の納車台数のデータを遡及的に修正した。詳細な情報は、BMWグループの2020年の年次報告書の128fページに記載。BMWグループは、納車台数に関するガイドラインと手続きを引き続き改善しているが、以前の報告期間について納車台数をそれに応じて改訂することは必ずしも有効ではない(また、そのような改訂は僅かであり、報告期間の比較可能性にほとんど影響しないと思われる)。
2 合弁会社BMW Brilliance Automotive Ltd.(瀋陽)を含む納車台数。
3 従業員数の変動率は、2020年12月31日時点の値と前年同時期の値(2019年12月31日、従業員数:12万6,016人)を比較したものである。
4グループ税引前利益とグループ収益の比率
5 普通株/優先株1株当たりの利益計算では、優先株1株当たりの中間利益(追加配当)0.02ユーロが、該当する事業年度の四半期に持ち分に応じて分配される。
*燃費/エミッション・データ:
BMW iX3:電力消費量(kWh/100 km)複合モード:17.8~17.5(NEFZ)、19.0~18.6(WLTP)。