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持続可能なモビリティとしての牽引役を担ってきたBMW i3が累計生産20万台を達成
Fri Oct 16 12:00:00 CEST 2020 プレスリリース
ミュンヘン発: BMW i3は、2つの意味で持続的な成功への道を歩み続けている。発売から約7年が経過した現在でも、ローカル・エミッション・フリーを実現するこのピュアEVコンパクト・モデルは高い人気を維持している。BMWグループのライプツィヒ工場で昨日、20万台目のBMW i3が、いつものように音もなく生産ラインを後にした。
ミュンヘン発:
BMW i3は、2つの意味で持続的な成功への道を歩み続けている。発売から約7年が経過した現在でも、ローカル・エミッション・フリーを実現するこのピュアEVコンパクト・モデルは高い人気を維持している。BMWグループのライプツィヒ工場で昨日、20万台目のBMW i3が、いつものように音もなく生産ラインを後にした。フルード・ブラック・メタリック塗装仕上げにBMW iブルーのアクセントがあしらわれたこの記念すべきBMW i3s(複合モード燃費:0リッター/100km、同消費電力:14.6~14.0kWh/100km、同CO2排出量0g/km)は、ライプツィヒのBMWディーラーからザクセン州の顧客に納車される予定である。
BMW i3およびBMW i3sは、特別な訓練を受けた従業員によって、ライプツィヒの専用生産ラインから全世界の市場向けに生産されている。2013年に生産を開始したこのザクセン州の工場は、持続可能なモビリティのパイオニアであると同時に持続可能なモビリティの中心地となっている。BMW i3はBMWグループとして初めて発売した量産ピュアEVモデルであり、また、初めてカーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP)製のパッセンジャー・セルを採用したモデルでもある。この「ライフ・モジュール」と呼ばれるCFRP製のパッセンジャー・セルは、当初からエレクトロモビリティのためにデザインされたBMW iモデル特有の車両構造の一部であり、ライプツィヒでカーボン・ファイバー・スクリム(織布)から成形され、BMWグループが開発した独自のプロセスで組み立てられる。その後、ドライブトレイン、シャシー、高電圧バッテリーを搭載したドライブ・モジュールと呼ばれるアルミニウム製シャシーと組み合せて完成される。最先端の製造工程の採用により、ライプツィヒ工場でのBMW i3ボディの製造および組立てに要する時間は従来の自動車と比べて約半分で済むようになった。
エレクトロモビリティと軽量構造に革新をもたらすBMW i3
BMW i3の成功と、開発および製造で得た経験は、エレクトロモビリティと軽量構造の分野に大いなる進歩をもたらした。BMW i3sのドライブトレインは、現在、MINIクーパーSEにも供給されており、電気のみでの駆けぬける歓びを提供している。さらに、高電圧バッテリー・ユニットの総エネルギー量は、サイズを変えることなく当初の22.6kWhから42.2kWhへとほぼ倍増した。その結果、BMW i3のWLTPテスト・サイクルでの航続距離は285kmから310kmに増加した。
BMW i3で培ったノウハウを基に、ドライブトレイン、パワー・エレクトロニクス、充電技術といった分野でも数々のイノベーションを実現している。第5世代のBMW eDrive(イードライブ)テクノロジーは、すでに量産の準備が整っている。この技術は、BMWグループのテクノロジー・フラッグシップとなる「BMW iNEXT(アイネクスト)」に導入されており、2021年以降に、BMWのランツフート工場から送られる部品を使用してBMWグループのディンゴルフィン工場で生産される予定である。ハイテク素材のCFRPは、例えばBMW 7シリーズのインテリジェント軽量構造にも提供されている。
ライプツィヒを将来の拠点に:2021 年からバッテリー・モジュールの生産を開始
BMWグループのライプツィヒ工場は、今後もエレクトロモビリティの拡大に大きく寄与することになる。同工場は、早ければ2021年にはBMWグループのバッテリー・モジュールの国際的生産ネットワークの一部となる。ライプツィヒでのバッテリー・モジュール生産を確立するため、BMWグループは2022年までに1億ユーロ以上を投資する予定だ。将来的には、供給されたリチウムイオン電池を、高度に自動化されたプロセスにより標準化されたモジュールへと組み立てる。これらのモジュールは、車両との接続部、コントロール・ユニット、冷却ユニットと共に各モデル専用のアルミニウム製ハウジングに組み付けられる。ライプツィヒのバッテリー・モジュール生産工程では、2022年までに150名以上の従業員が働くようになる予定である。
以上のように、このBMW i3の生産拠点で得られたノウハウは、ドイツにおける電気駆動モデルの生産に一貫して活用されている。BMWグループのライプツィヒ工場では、BMW i3に加えて従来型とプラグインハイブリッドのドライブトレインを搭載するBMW 1シリーズと2シリーズも生産されており、BMWの戦略「パワー・オブ・チョイス」により一層取り組んでいくための包括的な装備の充実を図る。
都市におけるプレミアム・エレクトリック・モビリティの草分けであり、持続可能性への総合的理解のために
BMW i3は、都市部におけるパーソナル・モビリティのための革新的なコンセプトとして開発された。BMWグループは、BMW i3を通じて都市交通の分野に大きな変革をもたらし、他の自動車メーカーもエレクトロモビリティに関心を向けるよう促した。今日、BMW i3は、このセグメントで最も多く売れているプレミアム・カーであり、都市部におけるローカル・エミッション・フリー・ドライビングや自宅と会社や学校を行き来する通勤・通学のシンボルとしても世界的に有名である。
ドイツ自動車連盟(ADAC)による2019年の調査によると、BMW i3 およびBMW i3sの顧客は環境保護のみならず、経済的にも大きなベネフィットを享受している。計算によると、車両の取得、運用、減価償却に関するすべての支出を考慮に入れ、それぞれ保有期間を5年間とし、総走行距離を75,000kmとした場合、BMW i3またはBMW i3sの維持費の総額は、BMWのラインアップ中、性能面や装備面で同等のエンジン搭載モデルと比較して平均約20パーセント低くなる。現在は電動化車両に対する国の補助金が増加しているため、BMW i3およびBMW i3sの経済面での優位性はさらに高まっている。
さらに、BMW i3は新しいプレミアム・モビリティを象徴する存在であり、純粋に電気だけで走るというだけでなくサステイナビリティを強調する存在でもある。BMW i3のルーフは、BMWグループのライプツィヒ工場でリサイクルされたCFRPを使用している。またプラスチック製アウター・スキンの塗装に必要なエネルギーは従来の方法よりも75パーセント少なく、水の使用量も70パーセント削減されている。熱可塑性プラスチック製のエクステリア・パーツに使用している材料の25パーセントは、再生可能な資源からリサイクルされたものか再生可能な資源を使って製造されたものである。インテリア・パーツにも再生可能な原材料と再生された材料が高い割合で使用されている。BMWグループのライプツィヒ工場では、BMW i3を製造する際に「100パーセントCO2ニュートラル」を実現しており、生産に必要な電力は工場敷地内に設置された風力タービンから供給されている。
BMW i3の市場導入直後に独立監査法人を通じて発行されたISO認証により、このモデルの優れたライフサイクル・アセスメントが確認されている。これを実施するため、TÜV Süd(テュフ・ズード)の専門家らは、関連するすべてのデータと評価を分析し、原材料の採取から製造、運用、リサイクルに至るBMW i3のライフサイクル全体の環境バランスを算出した。この調査によると、EU-25の電力ミックスからのエネルギーを利用することで、従来型駆動系を搭載した同等の車両と比べて温室効果ガスを約30パーセント削減することができた。また風力や太陽光などの再生可能エネルギーのみで運用した場合、CO2排出量は50パーセント以上削減できる。
燃費、CO2排出量、電力消費量の数値は、改訂欧州規格VO(EC)2007/715に準じた方法で測定した。これらの数値はドイツ国内向け基本装備を装着した車両による計算値であり、記載されている数値の範囲は、選択されたホイールおよびタイヤのサイズ、オプション装備の違いを考慮したものである。これらの数値は、その構成に応じて変化する場合がある。
これらの数値はすでに新しいWLTPテスト・サイクルに基づいて算出したもので、比較のためにNEDCに換算している。これらの車両では、税その他のCO2排出量が考慮される課金の評価に際して、ここに示した値とは異なる数値が該当することがある。
新型乗用車の燃費およびCO2排出量の公称値の詳細は「新型乗用車の燃費、CO2排出量、電力消費量に関するガイドライン」(Manual on the fuel consumption, CO2 emissions and power consumption of new cars)に記載されている。この資料は販売店、Deutsche Automobil Treuhand GmbH(DAT)(Hellmuth-Hirth-Str. 1, 73760 Ostfildern-Scharnhausen)およびhttps://www.dat.de/co2/から無料で入手できる。