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BMW Vision iNEXT-将来を見据えて
Sun Sep 16 00:00:00 CEST 2018 プレスリリース
BMW AG取締役会会長のハラルド・クルーガーは2018年5月のBMW AG株主総会でiNEXTについて次のように述べた。「このiNextプロジェクトはわれわれの将来を築くものです。これにより会社やブランド全体が恩恵を受けるでしょう。」
iNEXT – BMWグループの将来を築くもの
BMW AG取締役会会長のハラルド・クルーガーは2018年5月のBMW AG株主総会でiNEXTについて次のように述べた。「このiNextプロジェクトはわれわれの将来を築くものです。これにより会社やブランド全体が恩恵を受けるでしょう。」
iNEXTは、BMWグループの日々の業務にとって極めて重要な問い「将来私たちはどのような移動方法を取るのか?」に答えを出す。iNEXTは、2007年に「プロジェクトi」により開始され、2013年のBMW i3の市場導入により引き継がれたものをさらに徹底させる。BMWグループはこれに関してすでに多くのことを成し遂げている。今日、BMWグループはこれまで少量生産や量産されてきたeモビリティに関する10年以上の経験を活かし、BMW iモデルの継続的な開発を進めている。そしてその技術により徐々にBMWおよびMINIファミリーのモデルが電動化される。次のステップは、戦略的な革新分野である自動走行、コネクティビティ、電動化、サービス(ACES)を一台の車両に完全に統合することである。そのデザインは革新分野に形を与え、将来の駆け抜ける歓びはどのように体験されるのかという問いに答えを出す(D+ACES)。今日BMW iNEXTの名で呼ばれているモデルは2021年に市場に登場する。
BMW Vision iNEXT
BMW Vision iNEXTは、駆け抜ける歓びの新しい時代への旅立ちを象徴するものである。高度な自動化、ゼロ・エミッション、完全なネットワーク化を掲げたこのコンセプトは、BMWグループの戦略的な革新分野を初めて1台のコンセプト・カーに統合し、次の問いへの明確な答えを与える。「自分で運転する必要のないクルマとはどのようなものか – 本当に実現できるのか?」この考えの中心に据えられるのはあくまでも人であり、その情熱と希望である。
BMW iNEXTの量産モデルは2021年から新しいテクノロジー・フラッグシップ・モデルとしてディンゴルフィン工場で生産され、BMWグループの戦略的な革新分野(D+ACES)を統合した車両として初めて一般道路を走る。
BMW iNEXTの具体的な姿を、BMW Vision iNEXTは未来志向のコンセプト・カーの中に示す。「パーソナル・モビリティは大きな変化を前にしています」、BMW AG開発担当取締役のクラウス・フレーリッヒはこう述べ、さらに次のように語る。「自動運転と先進ネットワークの可能性は、走行中にまったく新しい体験と運転方法をもたらすことができます。そのため、私たちは電気のみを動力源とするBMW Vision iNEXTを、質の高い移動生活空間、マイペースでくつろぐことのできる新しい「お気に入りの場所」としてデザインしました。なぜなら、将来においてもBMWのあらゆる努力の中心に据えられるのは、モビリティへの要求や希望を抱いた人だからです。」
BMWグループ・デザイン部長のアドリアン・ファン・ホーイドンクはそのデザイン手法を次のように要約する。「BMW iは、創造的で新しい方向性を示すアイデアを生み出すという課題を担っており、そのアイデアは私たちがモビリティについて考えている手法を一変させるものです。BMW Vision iNEXTはこのような変化のためのさらに大きな一歩であり、インテリジェントなクルマがいかに私たちの生活をより快適に、より素晴らしいものにできるかを示します。」
エクステリア – 洗練されたエレガンス、自信にあふれたデザイン
BMWの最新のスポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)のサイズとプロポーションがBMW Vision iNEXTに卓越した外観を与える。明確に読み取ることのできるフォルムと面からは、ひと目見ただけで未来志向のキャラクターが伝わってくる。人目を惹くボディ・カラーと趣向を凝らした細部がこの印象をさらに強める。ボディ・カラーのリキッド・グレーローズ・コッパーは、温かみのある銅から暗めのローズへと変化し、発進する前から高い運動性能をアピールする。
ひとつにつながれた大型のダブル・キドニー・グリル、サイド・ウインドウの象徴的なデザイン、フロント、サイドおよびリヤのブルーのアクセント・サーフェスからは、2017年に紹介されたBMW i Vision Dynamicsに見られたBMW iのフォルム・ランゲージが即座に見て取れる。車両をロック解除すると、アクセントのブルーが輝き、車両の際立つラインを強調する。大型ウインドウやライトなどのガラス面はシームレスに一体化されている。
アイデンティティを示すダブル・キドニー・グリルと4つ目フェイス
フロント中央には大型のダブル・キドニー・グリルが装着される。これはすべての電気駆動車の場合と同様に閉じられている。エンジン用の冷却が必要ないので、キドニー・グリルは各種センサーを装着するインテリジェンス・パネルとして機能する。3Dプリント模様はその下に潜むテクノロジーを表している。非常にスリムなヘッドライトはBMW特有の4つ目フェイスを現代的な解釈で表現している。フロント・ウインドウはシームレスに大型パノラマ・サンルーフへと続いて車両ボディを軽やかに見せ、外側からでも画期的な室内がよく見えるようにしている。
観音開きのドアが現代的な外観を演出。
BMW Vision iNEXT のサイド・ビューには、BMWの最新鋭SAVの、大地に根を下ろしたような力強いたたずまいが見て取れる。機能的な2ボックス・プロポーションとロング・ルーフ・ラインはゆとりのある室内空間を暗示している。大きなホイールベースと短いオーバーハングはシルエットにダイナミックな印象を与える。変化に富んだ形状のサーフェスが、まるで筋肉のようにサイドを覆っている。正確に引かれたラインは面の遊びを強調し、ホィールハウスを際立たせる。24インチのホイールは空力的に最適化されたデザインを示しており、その立体的で彫刻のようなデザインは、設計と機能の両面におけるハイライトである。ドア・ミラーの代わりにカメラが後方の視界を確保し、近接および接触センサーがドア・オープナーの機能を引き継いでいる。
Bピラーのない左右の大型ドアは観音開きとなる。ドアを開くと、広々とした室内空間が見渡せる。
同時に、フレーム領域のカーボン面が目に入ってくる。ブラックの被膜はSAV特有の方法で路面へと向かい、サイド・ビューを締めくくる。そこに組み込まれたブルーのアクセント・ストリップは、車両が電動ドライブであることを示している。
リヤでは、水平の面とラインがワイドな、躍動感あふれる姿を際立たせる。スリムで印象的なテール・ライトはリヤ・エンドへ大きく入り込んでいる。ストリーム・フローのルーフと、ライト・エレメントがひときわ印象的なディフューザーは車両の空力特性を最適化する。
インテリア – お気に入りの場所/「My Favorite Space」
BMW Vision iNEXTでの走行では、ドライバーは「ブースト」モードで自ら運転するか、「イージー」モードで車両に運転を任せるかを選択できる。「ブースト」モードでは、電動ドライブによって非常にダイナミックで、極めて静かなゼロ・エミッションの走行が行える。「イージー」モードでは、ドライバーと同乗者に多彩なアクティビティのための空間が提供される。BMW Vision iNEXTは、望み次第でリラクゼーション、インタラクション、エンターテインメント、コンセントレーションのスペースになる – その可能性は乗員の望みと同じくらい豊富だ。これに応えるべく、インテリアは洗練された、居心地の良い、4輪車のいわば「リビング」であり、新しいお気に入りの場所となる。
室内空間のくつろいだ雰囲気
大型のパノラマ・サンルーフは室内に光を溢れさせ、思わず中に入ってみたくなる明るい雰囲気を醸し出す。フロント・エリアのセパレート・シートと後席のひとつながりのシート・ベンチは最大4人用の空間を提供する。数を抑えた、明確なラインが室内空間を特徴づけ、マテリアルと色を前面に押し出している。
ファブリックとウッドの材料構成は高級感を漂わせ、家具デザインがインスピレーションを得た優美さを表現している。コクピット内で優勢なカラーは、基調がプルース・ローズ、ブラウン、ベージュで、これにアクセント・カラーのメタル系ミスティック・ブロンズが加わる。後席で注目すべきは、特にペトロル・ブルーの、手作業によるジャカード織り「Enlighted Cloudburst」で、シート面からサイド・パネルおよびリヤ・シェルフに至るまで非対称的に広がっている。自動車製造では極めて稀であるが、コクピットと後席が区別されており、ちょうど住まいの中に様々な家具があるのに似ている。
「ブースト」モードと「イージー」モードがドライバー・ゾーンを変える
ゆとりあるデザインのコクピットでは、唯一目にすることができる2つのデジタル画面とステアリング・ホイールがドライバー・ゾーンを定義している。低く寝かされたダッシュボードとベージュのファブリック・カバーがウッド・ディテールや明確に構成されたウッド・フロアと組み合わされ、居心地の良い、快適な雰囲気を作り出している。「ブースト」モードでは、ステアリング・ホイールとディスプレイが明確にドライバーに向かって配置されている。「イージー」モードに切り替えると、ドライバー・ゾーンが変化する。ステアリング・ホイールが少し引っ込み、アクセル・ペダルが収納され、オープンな雰囲気の空間が作り出される。画面は走行に関連する内容から「調査モード」に変わり、ドライバーと同乗者に関心のある場所や付近のイベントを表示する。さらに、フロント・シートのヘッドレストを後方に折りたたむことができるので、前席と後席の乗員が会話をしやすくなる。
高級家具のようなセンター・コンソール
前席シートの間には、高級家具の雰囲気を漂わせる形状と素材のセンター・コンソールが取り付けられている。表面に微小孔を持つマットなウッド面が、空中に浮かぶコーヒー・テーブルのような印象を与えながら、後席まで伸びている。良質のウッド・プレートは高貴に輝くクリスタル・ガラスのシェルの上に載っている。華奢なブロンズの脚がこの構造を支えている。クリスタル・ガラスのフェイス・カットは差し込む光を屈折させて様々な色を生じさせ、室内空間をきらめく光で包み込む。
魅力的な後席ゾーン
後席は、見る者にモダンで高級なリビングの印象を与える。後席のゆったりとした、一続きのシート座面はまるでラウンジのようで、つい腰を落ち着けてしまいたくなる。
手織りのジャカード・ファブリック「Enlighted Cloudburst」がシート面全体を覆い、ペトロル ブルーからホワイトへと変化しながらサイド・パネルまで至り、室内空間にモダンなアクセントを添えている。
Shy Tech:組み込まれた革新技術は目に見えなくても、いつでも利用可能
ドライバー・ゾーンのステアリング・ホイールとディスプレイを除き、BMW Vision iNEXTにはその他のディスプレイや操作エレメントが見当たらない。後席の高級感あふれる、リビングのような雰囲気を維持し、人を中心に据えるために、見えないところにインテリジェントなテクノロジーが盛り込まれている。それは、ドライバーや同乗者が希望するときにのみ姿を現し、利用可能となる。このように将来はさまざまな機能を、ウッドやファブリックなどの表面から操作できるようになる。ディスプレイも将来はなくなることになろう。代わってインテリジェントな投射方法により、どこか好きな面がインタラクティブなディスプレイに変わる。BMW Vision iNEXTでは、「Shy Tech」と呼ばれる手法によりインテリジェント・パーソナル・アシスタント、インテリジェント・マテリアル、そしてインテリジェント・ビームという3つの先進的な機能が提供される。
インテリジェント・パーソナル・アシスタント 「ヘイ、BMW」と呼びかけることで、車両のインテリジェントなボイス・コントロールに切り替わる。BMW Vision iNEXTはデジタル世界に統合された構成要素であり、BMWコネクテッド、スマート・デバイス、スマート・ホームのネットワークにシームレスに接続されている。そのため音声コマンドにより自宅の窓を閉めたりすることができる。
インテリジェント・マテリアル 「ブースト」モードではドライバーがコントロール・ディスプレイを従来どおりタッチ機能によって操作できるのに対し、「イージー」モードではセンター・コンソールのウッド面が操作機能を引き受ける。その際、腕や手のポーズは、iDriveコントローラーの操作の場合と似ており簡単である。手をパーフォレーテッド仕様のウッド面に置く。入力する際は指でタッチした点が光ってすい星のように尾を引く。後席のジャカード・ファブリックも操作機能を内蔵している。
それはタッチに反応して起動し、例えばジェスチャーによる音楽再生の操作が可能になる。ジェスチャーは、ファブリックの中に内蔵されているLEDユニットの照明により視覚的に際立たせられる。
インテリジェント・ビーム 操作だけでなく、メディアを利用する場合も、デジタルとアナログの世界は将来ますますひとつに融合していく。情報は投射によって可視化できるケースが増えていくので、長期的な展望ではディスプレイの使用に取って代わることが見込まれる。この方向性の第一歩を示すのがBMW Vision iNEXTで紹介されるインテリジェント・ビーム技術であり、これはリーディング・ライトとしても、ダイナミックでインタラクティブな投影面としても使用される。例えば印刷本で、画像、動くコンテンツ、インタラクティブなグラフィックが既存のテキストを補い、タッチ操作が可能となる。
新しい時代の象徴
BMW Vision iNEXTは近い将来、自動モビリティの可能性を追求し、特にインパクトを持ちながら、パーソナル・モビリティの将来という点でBMWグループの戦略的な方向性の象徴となるソリューションを示す。主役は人である。
2021年、BMW iNEXT量産モデルとともに新しい形の駆け抜ける歓びが始まり、BMWグループの戦略的な革新分野(D+ACES)を統合したモデルが初めて一般道路を走る。
BMW Vision iNEXTワールドフライト
2社が共通のミッションで。ミュンヘン、ニューヨーク、サンフランシスコ、北京 – 5日間で3つの大陸の4箇所の目的地へ。BMWグループは、Lufthansa Cargo(ルフトハンザ・カーゴ)社と連携してBMW Vision iNEXTワールドフライトという特別な舞台でBMW Vision iNEXTを披露する。
貨物機の中でも効率性に特に優れた、Lufthansa Cargo社保有のボーイング777Fの機上において、未来のモビリティを先取りする、BMW Vision iNEXTが300人以上の世界各国の報道関係者に初披露される。このBMW Vision iNEXTはBMWグループが送り出す最新のヴィジョン・モデルである。
この車両と技術の斬新なプレゼンテーションは、Lufthansa Cargo社とBMWグループのチームの緊密な連携により、構想から実現へと至った。特別に構想・デザインされた、エクスクルーシブな閉鎖空間というコンセプトのもとで、ゲストは新たな方向性を示すモデルとBMWグループの未来を体験する。
このイベントの技術的設営のために取り回されたケーブルの長さは7.5 km以上にも及ぶ。165台のビデオLEDモジュールに使用されている78,000個のLEDと13,000ANSIルーメンの10台のプロジェクターがボーイングの機内に設えられ、コンセプトに沿った展示を演出する。Lufthansa Cargo社とBMWグループの120人以上の展示会設営スペシャリストがプロジェクトの実現のために動員された。関係する技術者とスペシャリストが総計約30トンの材料を使用して、BMW Vision iNEXTにふさわしいステージを準備した。特に腐心したのは、前例のない演出を実現するだけでなく、同時に掲げるコンセプトを「飛行に適した」ものにすることであった。
時間的に非常にタイトで、ボーイング777Fの機内の全体的なセットアップを、迅速かつ確実にプレゼンテーションモードから飛行モードへと切り替え、再度元通り設営することが求められる。マシンの着陸後8時間が最初のゲストのために用意され、当地で最後のプレゼンテーションを終え、わずか4時間後にはボーイングは次の目的地へと飛び立つ。この車両と技術のプレゼンテーションを可能にするために、いまだかつてない技術的・物流的な職人技が発揮される。
「未来志向の製品には時代を先取りするプレゼンテーションがふさわしいのです。BMWと共にこの前例のないワールド・プレミアを開催できることを喜ばしく思っています」と、Lufthansa Cargo AGのCEOであるピーター・ガーバーは語る。
「iNEXTは、未来のモビリティに対する私たちの提案です。そうした流れのなかでBMW Vison iNEXTのワールド・プレミアをこれまでにないスタイルで開催する運びとなりました。このワールドフライトは、私たちの未来のモビリティに向けた取組みの第一歩となるものです」と、BMW AG開発担当の取締役クラウス・フレーリッヒは述べる。
この飛行機の外観デザインには、車両演出のための内部デザインの要素が盛り込まれている。特別な外装が施されたLufthansa Cargo社のボーイング777F機は、2018年9月28日ミュンヘン空港から世界へと旅立つ。ニューヨーク、サンフランシスコ、北京空港に降り立った後、2018年9月14日フランクフルト空港へと帰路につく。
iNEXT – 2021年までの今後の指標
柔軟性 – 成功への鍵:10年前、BMWグループはNumber ONE戦略からプロジェクトiを立ち上げ、eモビリティのパイオニアへと躍り出た。今日、エンジンとプラグイン・ハイブリッド・パワートレインを搭載した車両はそのときと同じアーキテクチャの上に成り立っている。そのため生産は柔軟に、ニーズに応じて適合化することができる。これは2009年のプロジェクトiから得られた成果だ。
BMW iNEXTの車両プロジェクトも、将来のモジュールおよびコンポーネントの開発を目的とした重要な役割を担っている。将来、BMWグループは前輪、後輪、4 輪のすべての駆動方式に対応した新しい車両構造と最新式の工場を使用することで、フル・エレクトリック・パワートレイン、プラグイン・ハイブリッド・システム、高効率のエンジンのどれを、いくつのモデルに搭載するかを素早く決定することができるようになる。2025年、BMWグループは25の電動パワートレイン搭載モデルを提供する予定であるが、そのうちの12モデルは電気のみの駆動方式となる。
2019: MINI電気自動車
BMWグループは2017年7月、新しいフル・エレクトリックMINIがMINI 3ドアのバリエーションとなることを発表した。
フル・エレクトリックMINIモデルの生産は2019年に開始される。顧客はMINIブランドで将来3種類の駆動方式(エンジン、プラグイン・ハイブリッド・パワートレイン、単独の電気モーター)を選択できるようになる。フル・エレクトリックMINIのドライブトレインは、BMWグループのディンゴルフィン工場と生産ネットワークにおけるeモビリティのコンピテンス・センターであるランツフートから提供される。そしてBMWグループのオックスフォード工場でドライブトレインが車両に組み込まれる。オックスフォードが選ばれたのは、すべてのMINI 3ドアの大部分がこの工場で生産されているという背景があったからだ。
2020: BMW Concept iX3の量産車
北京モーターショー2018で初めて紹介されたBMW Concept iX3が具現化される。BMWブランド初となる電気のみを動力源とするモデルは本格的なスポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)となる予定で、機能性や快適性も一切制限されることはない。
BMW Concept iX3に盛り込まれる先進技術として、第5世代のBMW eDriveテクノロジーがある。この将来の電動パワートレインの優れたメリットは、電気モーター、トランスミッション、パワー・エレクトロニクスが新しい独自のEドライブ・コンポーネントに統合されていることである。その他にも、第5世代のEパワートレインは新しい高性能バッテリーを含んでいる。
この新しいテクノロジー・パッケージは、出力特性、航続距離、重量、必要設置スペース、柔軟性の領域に大きな進歩をもたらす。これが電気のみを動力源とするSAVに初めて採用されることになる。
また、モジュラー構造は、それぞれ必要とされる出力クラスや利用可能な取付けスペースへの柔軟な適合化を可能にする。その他に注目すべきは、電気モーターがレア・アースを必要としないことである。そのためBMWグループはレア・アースの利用可能性に影響されることがない。
BMW Concept iX3の性能データ:200 kW[270ps]を超える高出力の電気モーター、WLTPサイクルでの航続距離は400 km以上。