BMWグループと百度（バイドゥ）が協力関係を構築し、中国における自動運転車両の開発に弾みをつける

ベルリン / 北京 / ミュンヘン発：

本日、百度（NASDAQ：BIDU）とBMWグループは、百度が進めている自動運転のオープンプラットフォーム「Apollo」に関する覚書に調印したと発表した。これによりBMWグループは、Apolloの取締役会に参画することとなる。このパートナーシップが正式に発足したのは、中国の李克強首相がドイツを訪れ、同国のアンゲラ・メルケル首相と面会した7月10日のこと。この覚書をきっかけに、BMWグループと百度は自動運転に関する新たなパートナーシップを展開していく。両社が目指すのは、協力関係の下、中国の顧客に対して、安全性や利便性、さらにはインテリジェントなモビリティ体験を提供することである。

百度の社長を務める張亜勤（Ya-Qin Zhang）は、「BMWグループと百度には、自動運転に関する先進技術の分野で協力してきた長い歴史があります。私たちは、強固な関係を長年にわたって維持してきました。BMWグループと百度は、インテリジェントカーの部門で積極的な調査・研究を進めており、自動運転に関する将来のビジョンについてもほとんど違いはありません」と述べた。続けて「私たちが望んでいるのは、この密接な協力関係を活かしながら、製品を通じたインテリジェントで快適な体験を中国のお客様にお届けすることです。私たちの狙いは、中国市場の動向に合わせて自動運転技術の開発を加速させていくことにあります」と話している。

また、BMW AGの取締役を努めるクラウス・フレーリッヒは、「自動車とITのトップ企業同士が強固に結びつくというのは、私たちが自動運転の実現に向けた長い道のりの中で成功を収める重要な要素になります。私たちは世界基準のテクノロジーを確立させて、実装までの時間や規制の枠組みが地域ごとに異なるといった状況を克服しようと努力しています。BMWグループと百度が協力すれば、私たちは特定の要件に合致した技術的アプローチを生み出すという作業を加速させ、中国のお客様に向けて自動運転をいち早く具現化させることができるようになります」とコメントしている。

BMWグループは、先進の運転支援システム（レベル2）に関する開発を行うだけでなく、レベル3の技術的ソリューションを用いながら、レベル4やレベル5（高度自動運転から完全自動運転まで）の自動運転プラットフォームについても開発を進めている。こうした段階的な自動運転ソリューションを開発していくうえでは、最先端のコンセプトを具現化するための技術に加え、そうした目的のために、知識、リソース、知的財産を提供してくれるOEMパートナーが必要である。

Apolloはオープンプラットフォームであり、自動運転車の主要な特徴および機能をすべてサポートする、包括的かつ安全で信頼性にも優れたソリューションを提供する。2017年7月のスタート以来、Apolloは自動車業界とIT業界の双方にわたり、118のグローバルパートナーを結集させてきた。Apolloが成功したのは、ポテンシャルのオープン化とリソースの共有化によって、開発者とパートナーらがイノベーションのスピードを上げられたためである。

本日の発表は、コネクテッドビークルの面で2社が協力をしてきた結果であるが、これをきっかけに、百度とBMWグループのパートナーシップは新たなレベルに移行し、自動運転エコシステムを進化させることになる。