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自動運転に特化した新たなコンピテンス・センターを開設

BMWグループ、ミュンヘン近郊のウンターシュライスハイムに自動運転キャンパスをオープン

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ミュンヘン発

BMWグループはウンターシュライスハイムに自動運転キャンパスを正式オープンした。バイエルン州首相のマルクス・ゼーダー氏とドイツBMW本社のクラウス・フレーリッヒ研究開発担当取締役は、最先端の開発拠点の開設に際して幕開けの号砲を鳴らした。この新拠点では今後、BMWグループが現在進めているテクノロジー企業への転換の動きが浮き彫りにされる。

BMWグループの自動運転キャンパスは進歩的なコンピテンス・センターとして、BMWのイノベーション能力、開発効率、および持続可能性の向上に向けて最適な環境を提供する。

バイエルン州首相のマルクス・ゼーダー氏は次のように語っている。「私たちはモビリティを支持し、自動車規制に反対します。モビリティの未来は、成長を続けるバイエルン州において主要なテーマです。

私たちは、安全でインテリジェント、かつ環境に優しい、革新的な交通コンセプトを必要としています。その際に、自動運転はキーテクノロジーとして重要な役割を果たします。今回、ウンターシュライスハイムに自動運転キャンパスが新設されたことは、バイエルン州をハイテク拠点として明確に位置づけ、またBMWとバイエルン州の間の緊密なパートナーシップをあらためて裏付けるものです。」

ドイツBMW本社のクラウス・フレーリッヒ研究開発担当取締役は次のように述べている。「私たちは、安全な自動運転の分野においても先導的な地位を確保したいと考えています。今後は、この目標を一貫して追求し、そのための環境を体系的に整えていきます。その際のマイルストーンのひとつとなるのが、この自動運転キャンパスです。」

BMWグループは15ヵ月前に、ドライバー支援システムと完全または部分自動運転に関する開発能力をひとつの拠点に集約することを決定した。その後、記録的な速さで、広さ2万3,000平方メートルに及ぶ、従業員1,800名の勤務地となるキャンパスが完成した。

最適なインフラ環境、BMWグループの研究開発センターとの地理的近接性、高速道路との接続の良さ、そして最終的には、作業を開始できるまでの時間的な速さも拠点を決定する際の決め手となった。

ウンターシュライスハイムのキャンパスにより、BMWグループは最先端のドライバー支援システムと、完全および部分自動運転の開発を全力で進めていく。これに伴い、数多くの新たな雇用も生じる。BMWは去年だけでも、次世代の技術のために約1,000名の従業員を新規雇用している。なかでも、人工知能、機械学習、データ分析の各分野を専門とするITスペシャリストとソフトウェア開発者が求められている。

 

新たな仕事環境

自動運転キャンパスは開発者に、オープンな空間コンセプト、オフィス空間のインテリジェントかつフレキシブルな活用、多面的でクリエイティブな作業環境など、現代的な新しい仕事環境を用意した。フレキシビリティ、効率性、大きな自己裁量、短い意思決定プロセスなど、スペシャリストにとってのメリットは明らかである。たとえば、新キャンパスでソフトウェア開発者は、書き上げたばかりのコードをわずか数歩先にある車両ですぐにテストできる。

新たな仕事環境の登場に伴い、新しいアジャイルな(機敏な)労働文化とマネジメント文化も生じる。たとえば管理職は、従業員と同じオープンなオフィス空間で共に業務にあたる。これにより、交流が促進され、相互のやり取りが容易になり、ひいては非常に複雑な製品を開発する際の有効な共同作業の実現に寄与する。

 

アジャイルな働き方の最前線

キャンパスのオープンな構造は、アジャイル労働モデルにとって最適な環境をもたらし、持続可能かつ効率的な開発のための重要な基礎となる。BMWグループは自動車業界の企業として初めて、アジャイル労働モデルを部門全体にわたり一貫して適用しており、研究から量産開発に至るドライバー支援システムと自動運転の開発全体が、この新しい構造に従って行われている。

その際には、分野の垣根を越えて少人数で編成されたフィーチャーチームが、個々のサブプロセスを自己裁量によりエンドツーエンドで作成している。そのフレキシビリティの高さから、彼らは新しい課題に迅速かつ効率的に対応することができる。これによって、ソフトウェアの開発プロセス全体が迅速化し、その一方で極めて複雑な課題への対応が可能となる。

自動車業界が破壊的転換期を迎え、競争環境が新たなプレイヤーの参入によってますます複雑化し、イノベーションの生み出されるスピードが急速に上昇し、若手のスペシャリストが持続可能性や現代的な仕事環境、柔軟かつ機敏な作業プロセスによって雇用者の魅力を測るようになっている現在、この新しい自動運転キャンパスのような現代的な開発拠点は、BMWの持続可能性とイノベーション能力にとって不可欠な要素となっている。

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