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BMWグループ、電気駆動モデル戦略の次のステップを発表
Tue Jul 25 14:30:00 CEST 2017 プレスリリース
全モデルの電動化を可能にする柔軟な車両構造+++フルエレクトリック(ピュアEV)MINIにMINI 3ドア・モデルを選択+++ドイツ生産のエレクトリック・ドライブトレインをオックスフォードで搭載
- 全モデルの電動化を可能にする柔軟な車両構造
- フルエレクトリック(ピュアEV)MINIにMINI 3ドア・モデルを選択
- ドイツ生産のエレクトリック・ドライブトレインをオックスフォードで搭載
ミュンヘン発:
電動化はBMWグループの企業戦略であるNUMBER ONE> NEXT(ナンバー・ワン>ネクスト)の中心的な柱の1つであり、BMWグループは、全ブランドの全モデルとシリーズについて、内燃機関に加えてフルエレクトリック(ピュアEV)またはプラグイン・ハイブリッド(PHV)のドライブトレインを提供することでEV化を実現できると発表した。これら電気駆動モデルの市場投入時期は2020年過ぎ頃までと考えている。同社の次世代モデルの車両構造は、フルエレクトリック・ビークルを実現できる形になる。
また本日、新しいバッテリー駆動式のMINI電気自動車(MINI-EV)が、同ブランドの中核モデルである3ドア・ハッチバック・モデルになると発表した。この電気のみで走行するMINIは2019年に製造が開始され、これによりMINIのパワートレインは、ガソリン・エンジン、ディーゼル・エンジン、プラグイン・ハイブリッド、バッテリー駆動式EVから選ぶことができるようになる。MINI-EVのエレクトリック・ドライブトレインは、ドイツ・バイエルン州のディンゴルフィン工場とランツフート工場にあるBMWグループのe-モビリティ・センターで製造され、MINI 3ドア・モデルの主要生産拠点であるオックスフォード工場にて車両に搭載される。
BMW AGの生産担当取締役であるオリバー・ジプスは、次のようにコメントした。「BMWグループのディンゴルフィン工場とランツフート工場は、当社がグローバルで展開する電気自動車製造網におけるグローバル・コンピテンス・センターとして主導的な役割を果たしています。当社の柔軟な生産システムは革新的であり、変化する顧客ニーズに迅速に対応することができます。必要であれば、市場の発展に合わせてエレクトリック・ドライブトレイン用モーターの構成部品の生産を迅速かつ効率的に増大させることができます。」
BMWグループは、2025年までに電気駆動モデルの販売台数が全体の15~25パーセントを占めると予測している。しかしながら、市場における電気駆動モデルの規模を決定する上では、法的規制、インセンティブ、インフラストラクチャーなどの要素が重要な役割を果たす。顧客のニーズに迅速かつ適切に対応するため、BMWグループは世界規模で展開する製造網にまたがる独自の柔軟な生産システムを開発した。将来的にBMWグループの生産システムは、エンジン、プラグイン・ハイブリッド、フルエレクトリックといった異なるドライブトレインのモデルを同時に製造できるような製造施設を構築する。
BMWグループは現在、世界中の10か所の工場で電気駆動モデルを製造しており、2013年以降、これらのモデルのエレクトリック・ドライブトレインの重要な要素は全てディンゴルフィンとランツフートの工場で製造している。ディンゴルフィン工場では、さらにBMW 5シリーズとBMW 7シリーズのプラグイン・ハイブリッド・モデルを製造しており、2021年からはBMW i NEXTの生産も開始する。BMWグループは現在までに、ディンゴルフィン工場の電気自動車の製造施設に1億ユーロ以上を投資しているが、BMWグループの電気駆動のモデル・レンジの拡大に伴って投資を継続している。
全ブランド、全モデル・シリーズの電動化を継続
新しいMINI-EVは、BMWとMINIから今後数年間に発売される一連の電気駆動モデルの1台である。2018年にはBMW i8ロードスターが、BMW iファミリーの新しいメンバーに加わる。フルエレクトリックのBMW X3は2020年に発表予定で、BMW iNEXTは2021年の予定である。
現在、BMWグループは世界中のあらゆる自動車メーカーよりも多くの電気駆動モデルを提供しており、すでに9モデルが販売されている。フルエレクトリックのBMW i3から最新の電気駆動モデルであるMINI Cooper S E Crossover ALL4 *(MINI Crossoverのプラグイン・ハイブリッド・モデル)までのモデル・レンジは、オランダのVDLネッドカー社で生産している。同社は2017年に10万台の電気駆動モデルを販売することを約束し、年末までには合計200万台の電気駆動車が路上を走ることになる。
BMWグループは、EV化への道を早期に開始したことによる恩恵を受けている。実際、同社が実施した先駆的な大規模EV試験は、2008年にMINI Eで実施された。このプロジェクトから得た知識は、BMW i3およびBMW i8の開発に際して重要な貢献を果たした。これらはBMWグループの現行のプラグイン・ハイブリッド・モデルのためにも有用な情報をもたらしている。
* EUテスト・サイクルでの燃費は2.3~2.1リッター/100 km、CO2排出量は52~49 g/km
BMW グループの生産ネットワーク
顧客の需要の高さを背景に新しいモデルを次々投入した結果、2016年のBMWグループの生産ネットワークの稼働率は極めて高い状態を維持した。この年、BMW、MINI、ロールス・ロイスの3ブランドの合計生産台数は2,359,756台(BMW:2,002,997台、MINI:352,580台、ロールス・ロイス:4,179台)となり過去最高を記録した。ドイツ国内の工場では100万台以上を生産しており、全生産量の約半分を占めている。
比類のない柔軟性、最先端の生産システムにより高い将来性が見込まれており、同社のNUMBER ONE> NEXT戦略に基づいて、効率性と頑健なプロセスを特徴としている。BMWグループの生産能力は競争における決定的な優位性を表しており、同社の収益性と持続可能な成功に貢献している。
BMWの生産システムでは、柔軟性と共に品質と反応の早さが重要な要素である。デジタル化、標準化されたモジュラー・コンセプト、インテリジェントな複合構造は、生産ネットワークに高い専門知識が息づいている事を証明している。同時に、生産システムは極めて高度なカスタマイズ性を提供し、顧客は出荷の6日前までであれば注文内容を修正することができる。