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コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ2017が誘う記録の時代
Wed May 10 11:30:00 CEST 2017 プレスリリース
ミュンヘン/ミラノ発: コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ(Concorso d'Eleganza Villa d'Este)は、歴史的な自動車やモーターサイクルが集まる世界でも有名な由緒あるイベントである。この長い伝統を誇るイベントは、遡って1929年、イタリア北部のチェルノッビオで「コッパ・ドオロ・ヴィラ・デステ(Coppa d'Oro Villa d'Este)」という当時の自動車部門の新製品展示会が開催されたことに端を発する。これには何十年もの変遷があったが、1999年にBMWグループが後援となり、2005年以来、BMWグループ・クラシックとグランド・ホテル・ヴィラ・デステ(Grand Hotel Villa d'Este)が共同で、毎年世界中から数千人の愛好家や参加者が集まるこのイベントを開催している。
- 2017年5月26日-28日、BMWグループ・クラシックとグランド・ホテル・ヴィラ・デステはコモ湖畔において、時代を超えた旅とモビリティの世界を演出
- テーマは「80日間世界一周 – 記録の時代への誘い」とし、 本イベント創生の時代から現代への旅程を紹介する
- ここには51台の希少なクルマと40台の歴史的なモーターサイクルが一堂に会す
- RMサザビーズによるモーターサイクル&自動車オークションも実施
ミュンヘン/ミラノ発:
コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ(Concorso d'Eleganza Villa d'Este)は、歴史的な自動車やモーターサイクルが集まる世界でも有名な由緒あるイベントである。この長い伝統を誇るイベントは、遡って1929年、イタリア北部のチェルノッビオで「コッパ・ドオロ・ヴィラ・デステ(Coppa d'Oro Villa d'Este)」という当時の自動車部門の新製品展示会が開催されたことに端を発する。これには何十年もの変遷があったが、1999年にBMWグループが後援となり、2005年以来、BMWグループ・クラシックとグランド・ホテル・ヴィラ・デステ(Grand Hotel Villa d'Este)が共同で、毎年世界中から数千人の愛好家や参加者が集まるこのイベントを開催している。
この由緒あるウィークエンド・イベントの今年のテーマは、「80日間世界一周 – 記録の時代への誘い」となっており、世界がますます活発に移動を始めた19世紀末の時代をイメージしている。自動車の発明以前でさえ、人々は鉄道や蒸気船などの輸送手段を使って世界を駆け巡っていた。
このテーマでもわかるように、モビリティの分野における貴重な宝物達は世界中に行動範囲を広げ、その遺産として驚くべき功績を残している点で印象的である。実際、この時代には様々な車両が記録を残している。単気筒から12気筒まで様々なエンジンを載せ、1.5馬力から450馬力まで様々な出力を発生する自動車が並び、その美しさを競うコンテストは他にはない。最も大きな能力を持つエンジンは、ロールスロイス・ファントムIに搭載された排気量7,668 cc のパワー・ユニットであり、50 ccのモーターサイクルを除いて最も小さいエンジンはインターメカニカの493 ccである。
コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステとそこに展示されるクルマのコンセプトは、トラディション(伝統)とビジョン(展望)が印象的に組み合わされている。このことは、世界中の他のクラシック・イベントでは見られない「コンセプト・カー&プロトタイプ」賞があるという事実に照らせばさらにはっきりと理解できる。ここで発表されたクルマは、時代の先端を走るデザイナーのクリエイティブな情熱を、将来へのビジョンとして表現しており、歴史的に重要なクルマとその時代を顧みるという展示と対照させるように、将来の世界における自動車デザインに焦点を当てている。コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステの受賞者に関する決定は一般投票で行われる。
印象的な歴史と魅力的な未来
コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステのひときわ優れた魅力の一つに、伝説のモデルの中から選び抜かれたモーターサイクルや自動車と最新のコンセプト・カーやプロトタイプが同時に紹介されるという極めて珍しい展示方法がある。ビューティ・コンテストはスタイリッシュな環境のヴィラ・デステとヴィラ・エルバの中でも注目の的である。この野外展示では、時代別に珍しいクルマや希少モデルを展示するステージを設定。自動車コンテストでは、特別なクラスや魅力的な歴史を背景に持つ51台の展示車が、審査員と一般参加者の投票による8つの部門で競い合う。5つの部門に分かれた40台のモーターサイクルとスペシャル・クラスは、ブルーリボン・フィールドで競い合う。各クラスの賞は、自動車の構造の歴史を振り返るというテーマに焦点を当てている。
51台の自動車の所有者は16か国から来ており、そのうち大半(12台)は米国からである。これらは7つの国で生産された30のブランドで構成されている。イタリアには12のブランドがあり、したがって最も多くのメーカーが参加しており、中でもフェラーリは候補車の数が最も多い(7台)ブランドである。
自動車の8部門
クラスA、速度の達人(Speed Demons):黄金期における耐久レースのパイオニアたち
このクラスは、ゴードン・ベネット・カップや伝説的なパリ-ルーアン・レース、あるいはル・マン24時間耐久レースを想起させる。英国のウェーブリッジ/サリーにあるブルックランズ・サーキットでかつて競い合い、1930年代にはすでに伝説となっていた2台のレーシング・カーが、ここで再び出会うことになる。参加車両:1920年製 Ballot 3/8 LC(仏)、1929年製 Bentley 4 ½ Litre(英)
クラスB、スタイリッシュな旅人(Travelling in Style):40年間にわたり世界を巡った車たち
戦前期の贅沢な高級車を審査員が審査する。当時のスタイルを再現するこの部門の参加者は、当時のデカダンスのオーラを滲ませるだけでなく、そのものでなければならない。
クラスC、グッバイ・ジャズ、ハロー・ラジオ(Goodbye Jazz, Hello Radio): 全速力で1930年代へ
1932年、カー・ラジオが始まり、成功裡に軌道に乗った。リズミカルなハーモニーは、ドライバーにより速く走るように促した。この部門では、こうした課題に各メーカーはどのように対応したかを示す。オーバードライブ・ギアボックス、流線形ボディ、過給器付きエンジンなど、あらゆる種類の対策が紹介される。
クラスD、より速く、静かに、滑らかに(Faster, Quieter, Smoother): ジェット世代のヒーローたち
1945年以降に舞台に登場した美しいアスリートたちが、この部門にまとめられた。パワフルなエンジンを載せ、特注の個性的なボディをまとったスポーツ・カーは、他を圧倒するほどの魅力で先頭に躍り出た。
クラスE、グランド・ツアーは続く(The Grand Tour Continues):次の40年へ
1945年以降の大型ラグジュアリー・サルーンが早くも合流した。ラグジュアリー・クラスのために、特別かつ独自の特注ボディも数多く製作された。
クラスF、速く、そして華やかに(Fast and Flamboyant):プレイボーイのおもちゃたち
ここは上流社会の駿馬-実用性はないが絶対的な魅力を放つ名馬たち-が並ぶパドックである。ナンバー・プレート付きのレーシング・マシンやル・マン・レーサーでも、一度はスマートな若い遊び人たちを乗せてナイトクラブを渡り歩いたであろう。
クラスG、煌めく宝石(Supergioiello):大男たちの小さなおもちゃ
この部門の参加車は、スポーツ・カーのエクスクルーシブな魅力が必ずしもエンジンのシリンダー数や排気量、パワーで測られるものばかりでないという事実を証明している。空冷式の2気筒エンジンのクルマでさえ、印象的なシーンを生み出すことができる。この部門で最も多く生産されたスポーツ・カーでもわずか21台しか生産されていない。この4台のスポーツ・カーは絶対的な希少価値がある。
クラスH、スピードが磨きをかける(Shaped by Speed):数十年にもわたるレース
ここに並ぶ競技車両は、空力的に効果のある形状とはどのようなものか、という問いに多面的に応えている。1950年代から1970年代にかけて、ボディのスタイリングは他に比べるもののない美学であり、その唯一の目的はレースに勝つことであった。
モーターサイクルの5部門
コモ湖畔で行われるコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステは、歴史的なモーターサイクルのオーナーやファンにとって、世界で最も特別なハイライト・オブ・ザ・イヤーに数えることができる。様々な時代のクラシック・バイクのための由緒あるビューティ・コンテストは今年で7回目を数え、偉大なパフォーマンスを背景に持つ珍しい宝石のような二輪車たちがこの二日間のイベントで輝きを放つ。土曜日のコンコルソ・ディ・モトチクレッテ(Concorso di Motociclette)のパレードには、モーターサイクルが並び立つ。パレードはコモ湖とチェルノッビオの街沿いを走る通りを進み、ヴィラ・エルバの庭園内を抜けてヴィラ・デステ前に到着する。日曜日に行われる各国の専門家による審査のため、モーターサイクルはここに陳列される。
2017年、初めてモーターサイクルのプロトタイプがスタート・ラインに並ぶ。そして今年も、来場者らによって、最も美しいクラシック・モーターサイクルが選出される。
クラス分けされてそれぞれの美しさを競い合うことで、ビジターはモーターサイクルの開発において最も重要な時間を体験することができる。5つの部門とスペシャル・クラスは、一般参加者の注目を集めやすくするため、特に魅力的なタイプの乗り物や歴史上の一幕として定義されている。
5つの国から訪れるオーナーによって持ち込まれた、6つの国で製造された合計40台のモーターサイクルが展示される。ここには自動車よりも多様性に富んだ35のブランドが集う。イタリアには25のブランドがあり、最も多くのメーカーが揃う。これらブランドのうち12のブランドは、現在もモーターサイクルを販売している。
クラスA、夢と冒険(Dreams and Adventures) –1920年代のモーターサイクルと1930年代の偉大なる旅
この部門には、約100年前に個人旅行の夢を実現させたエンデューロ・モーターサイクルが並ぶ。この中には、1926年に初めて世界を旅したモーターサイクルであるベルギー製の「Gillet Tour du Monde」が含まれる。
クラスB、オルタナティブ(The Alternatives) – 1950年代のスクーターたち
この部門では、1946年のスクーター・ブームの先駆けとなったモデルを展示する。航空機製造のグループ企業であったピアッジオ社が「Vespa」を発売し、他の多くの企業が様々なデザインで対抗した。
クラスC、オリジナル(The Originals) – 1960年代の日本製ストリート・スクランブラーたち
日本のデザイナーは、エグゾースト・パイプやハンドルバーを高い位置に置いた「スクランブラー」スタイルを多く開発した。この時の流行が、現在は独立したセグメントとして確立されたスクランブラーを生み出した。
クラスD、ヨーロッパ製フレーム(Framed in Europe) – 1970年代に新たな装いをまとった4気筒たち
本田技研のCB 750はイメージの転換を呼び起こし、4気筒マシンをツアラーからレーシング・マシンへと変貌させた。ヨーロッパの専門家は日本製モデル用の新しいコンバージョン・フレームを供給し、またコンプリート・マシンとしても供給した。
クラスE、モーターサイクル・デザイン(Motorcycle Design) – 新しいコンセプト・バイクとプロトタイプたち
デザイン・スタジオから生まれたエキサイティングなコンセプト・バイク。これらは通常は一般公開されことはなく、内部でのみ発表される。
特別展示、青春の夢(Youth Dreams) – 1960/1970年代のスポーティなイタリア製50ccバイク
1960年代から1970年代にかけて、排気量50 cc、1.5馬力、最高速度40 km/hの小型モーターサイクルは、ティーンエージャーたちを魅了した。これらのモデルは、基本的にモータースポーツにインスパイアされたデザインで提供された。
プログラム・スケジュール
金曜日、ビジターはすでに一般公開の一部として、ヴィラ・エルバ公園内の展示を鑑賞することができる。ここに並んだ車両は土曜日の夜にRMサザビーズによるオークションにかけられる。
土曜日の14:00、競技用モーターサイクルのストリート・ランがヴィラ・エルバからスタートし、ヴィラ・デステへと向かう。午後になると、ヴィラ・デステで授与される最初の大賞である「コッパ・ドオロ・ヴィラ・デステ」の一般選考会が行われる。
日曜日、51台の競技用自動車と40台のモーターサイクルが、ヴィラ・エルバの庭園にあるグランドスタンド前をパレードし、受賞者が決定される。締めくくりは日曜日の夕方、各国の専門家で構成された審査員により、自動車部門の最も重要な賞である「ベスト・オブ・ショー」が、ヴィラ・デステで授与される。