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ラスベガスで開催される国際家電見本市、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2015にBMWが革新的システムを出展
Mon Dec 15 10:09:00 CET 2014 プレスリリース
ミュンヘン/ラスベガス発: BMWは国際家電見本市コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2015において、最先端の制御技術によってあらゆる走行状態を高度に自動制御化できることを実証。
- 自走式立体駐車場における360° 衝突回避システムおよび全自動パーキング・システム。
ミュンヘン/ラスベガス発:
BMWは国際家電見本市コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2015において、最先端の制御技術によってあらゆる走行状態を高度に自動制御化できることを実証。ラスベガスで1月6日~9日に開催されるCES 2015においてBMWは、革新的なセンサー技術を利用することで衝突する恐れのない全自動運転が可能であることを証明する。BMWグループはこの革新的システムにより、ドライバーの操縦によるものか、あるいはドライバー不要の自動運転かに関わらず、事故を起こさずに移動が可能になるパーソナル・モビリティの新たな基準を確立する。
360° 衝突回避システムは、自車位置と周囲の環境を確実に検知することを基礎にしている。実験車両のBMW i3では、最新式のレーザー・スキャナー4個で周囲の状況を検知し、例えば自走式の立体駐車場内の柱などの障害物を高い信頼性で認識する。車両が壁や柱に接近する際の速度が大きすぎると、自動的にブレーキを作動させて衝突を回避する。これによって車両はセンチメートル単位の精度で停止する。ドライバーがステアリングを操作して障害物を避けるか、あるいは方向転換をすればブレーキは解除される。この機能によって見通しの悪い環境でのドライバーの負担が軽減され、安全性と快適性が一層向上する。この実験的機能は、BMWのすべての運転支援システムと同様にドライバーによる操作が常に優先される。
自走式立体駐車場での全自動パーキング操作 - ドライバーが運転しなくてもダイナミックかつ安全。
実験車両BMW i3に装備されたシステム「フル・オート・リモート・ヴァレー・パーキング・アシスタント」は、レーザー・スキャナーからの情報と建物(たとえば立体駐車場)のデジタル配置図とを組み合わせたものである。ドライバーがスマートウォッチでパーキング・アシスタントを起動すれば、車を降りて目的地へ向かったとしても、システムが自動的に車両を操縦して指定の階に移動させる。フル・オート・リモート・ヴァレー・パーキング・アシスタントは、駐車場の構造を認識するだけでなく、例えば正しい位置に駐車していない車両などの想定外の障害物さえも車載のセンサーで検知し、確実に回避する。BMW i3が駐車位置に到着すると自動でロックされ、スマートウォッチからの音声コマンドや命令を待つ態勢になる。さらにこの全自動アシスタント・システムはドライバーが駐車場に到着する時刻を正確に計算し、所定の時刻に駐車場の出口を通過できるようにBMW i3を始動させる。
GPS信号を使わずにナビゲーション。
BMWは、車載のセンサーとデジタル配置図の組み合わせによる完全自動運転を完成させた。したがって駐車場内では不正確になりがちなGPS信号に依存する必要がない。この実験車両にはレーザー・センサーの他に情報処理ユニットと必要なアルゴリズムを搭載しており、駐車場内の自車位置を正確に把握し、周囲の状況を完璧にモニターして全自動ナビゲーションを実現できる。したがって、例えば車両を誘導するための複雑な装置を駐車場側に設置する必要もない。
車両の自動化における長年にわたる経験。
BMWグループは、BMWアクティブ・アシストによって部分的な、あるいは高度に自動化されたシステムの世界的なパイオニアである。
2009年10月には、早くもBMWグループは先駆的な研究プロジェクト「BMWトラック・トレーナー」によって、世界で最も難しいサーキットであるニュルブルクリンク北コースを理想的なライン取りで自動走行を行った。BMWグループの研究開発部門で開発されたBMWトラック・トレーナーの優れた性能は、後にラグナ・セカ、ザントフォールト、バレンシアの各サーキットや、さらにホッケンハイムリンクおよびラウジッツリンクでも実証された。これによってビークル・コントロールやポジショニングのための重要な経験を、極端な実験的条件下で蓄積することができた。
もう一つの重要な調査結果は、研究プロジェクトであるBMWエマージェンシー・ストップ・アシスタントから提供された。このアシスタント・システムは、例えばドライバーが心筋梗塞などの緊急事態によって運転不能に陥った場合、高度自動運転モードに切り替えて車両を確実に路側帯に寄せ、自動的にエマージェンシー・コールを発信するものである。
2011年半ばには、BMWグループの実験車両がミュンヘンからニュルンベルクへ向かうアウトバーンA9をドライバーの補助なしで走行した。以後この試作車は一貫して改良し続けられている。この試作車は、完全に自律的に制動、加速、追い越しの動作を行うことができる。この機能は0~130 km/hの速度域で、交通状況に合わせて、かつすべての交通法規を守って実行される。現在までに当社の技術者らはテスト走行で約2万キロメートルを走破している。実験車両は、レーザー、レーダー、超音波などのセンサーやカメラによって全方向の情報を検知することができる。
このプロジェクトをさらに推進させるため、BMWグループは2013年1月以降、国際的な自動車サプライヤーであるコンチネンタル社と共同研究を行っている。この共同研究の主な目的は、2020年およびそれ以降を目標に高度自動走行機能の目途をつけることである。
車両の自動化における様々なレベル。
アシスタント・システムは、道路交通の安全性や快適性を高める。しかし運転支援といっても、そのレベルには様々なものがあり、最高度の自動化を実現するのが全自動アシスタント・システムである。
この場合は走行に関する機能が完全に自動化されて、ドライバーによる監視を必要としない。フル・オート・リモート・ヴァレー・アシスタントは全自動アシスタント・システムであり、ドライバーが車内に乗車している必要さえもない。
完全自動運転の前段階が、ドライバーによる継続的監視を必要としない高度自動化システムである。このシステムは、車両の前後方向の移動(前進と後退)、および横方向の移動(ステアリング操作)を実行する。
これに対して、部分的自動化システムは、前後および横方向の移動を実行することはできるが(例えば渋滞アシスタント)、ドライバーは常時監視する必要がある。
アクティブ・クルーズ・コントロール(ACC)のようなアシスタント・システムも、前後および横方向の移動についてのみドライバーを支援する。