過去がなければ未来もない――BMW Groupモービル・トラディション

伝統は企業やブランドにとって唯一無二のアイデンティティを創り上げ、イミテーションを寄せ付けません。国際的な自動車産業にとって、時代によって築き上げられた伝統とい
うものは、マーケティング・コミュニケーションおよび広報活動内において、顧客との結びつきやブランドへの求心力として、また品質の証として、そしてブランド力を支える柱
として疑いのないものです。
世界中の自動車メーカーが、自社の製品や歴史に対して多くの時間を費やし、注目をするようになっています。伝統に基づいた価値が刻み込まれている部分が、時に多額の投資な
どで強調されています。
伝統を維持し、発展させ、活用することこそ、BMW Groupモービル・トラディションの主な目的であり、存在理由なのです。MINIおよびロールス・ロイスがBMW
Groupに加わったことで、BMW Groupモービル・トラディションは、これら2つのブランドの伝統をも高めるという責務を担いました。この役割を果たすため、
BMW Groupモービル・トラディションは機能ごとに組織され、互いに協力しあっています。
そしてグループ・アーカイブには、会社の情熱や記憶が蓄積されています。専門知識およびサービスの中心として、会社、ブランド、製品の歴史的情報の保護、文書化および管理
を行い、社内外のユーザーがウェブサイト（www.bmw-grouparchive.com）上の知識データベースにアクセスすることができます（英語・ドイツ語）。さ
らにBMW Groupモービル・トラディションでは、段階的なコレクション戦略の一環として、歴史的に重要な車や部品を絶えず収集しています。
サービス情報およびクラシックカーのスペアパーツの提供こそ、成功した伝統の礎を築くものです。これはサービスおよびパーツ供給部門が担当し、歴史的な部品の管理が特に重
要となります。BMW Groupモービル・トラディションが所有する車のコレクションは、ドイツその他で行われるイベント、フェアなどで展示され、BMWの車やバイクの
不朽の品質を誇示しています。
ブランドを特徴づける要因として、歴史の重要性は世界中でさらに高まっています。これを考慮し、広報およびマーケティング部門は、会社と製品のコミュニケーションを目的と
して会社の歴史および伝統に関する資料を蓄積しています。これがマーケティング・コミュニケーションのイニシアティブに統合されることも、広報で使用されることもありま
す。従ってイベントの組織および参加は、特に重要な役割を果たします。ブランドの大使、そしてスプレッダーとして、全体で約20万人のメンバーを有する各国のBMW
Clubが結成され、サポートされています。
BMWミュージアムは、コミュニケーション基盤の中心として確立しています。このミュージアムには、ドイツのみならず世界各国から年間およそ20万人が訪れ、とりわけ英語
圏およびアジアからのビジターが多数を占めています。さらにBMWミュージアムのイベントは、ミュンヘンのカルチャー・シーンに欠かせない存在として高い評価を得ていま
す。BMW Groupモービル・トラディションは、BMWミュージアムの保護および強化を目的とした新しいミュージアム・コンセプトをまとめました。広範囲にわたる改修
作業により、これまでより5倍以上も広くなったミュージアムは2008年春にオープンします。改修期間中は、ミュンヘンのオリンピック公園にあるテレビ塔の隣、
BMWミュージアム・エキシビションにてBMW Groupの歴史についての詳しい説明をご覧頂けます。